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市立船橋の磐田内定GK志村「行くしかない、と思いました」

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 市立船橋高(千葉)の日本高校選抜GK志村滉(3年)が、来年度からジュビロ磐田に加入することが内定した。志村は下級生時から名門・市立船橋の正守護神として活躍。昨年3月にU-18日本代表候補合宿メンバーに選出され、「世代屈指のGK」「高校ナンバー1GK」の評価を獲得していたGKは、同年夏の全国高校総体では流通経済大柏高との決勝でビッグセーブを連発して市立船橋を全国制覇へ導いた。大会優秀選手にも選出されたGKは冬の高校選手権でもチームの8強入りに貢献。今年は日本高校選抜の欧州選抜メンバーにも選出され、複数のJクラブの練習に参加していた。
 
 磐田には7月に練習参加。そこで納得のいくプレーを見せていた志村はプロ志向が高かったこともあり、磐田からの誘いに対して「(磐田は)強いイメージがある。名のある選手がいますし、その環境に行けるのはいい経験できると思います。(誘いがあった時点で)行くしかない、と思いました」と迷わず入団を決めた。

 プロになることは幼い頃からの夢だった。ただ当時、その世界に行くことは簡単ではないと思っていた。「小っちゃい時からJリーグは見ていました。地元が千葉でジェフの試合を見に行ったりしていて、あの雰囲気が好きで『プロになりたい』と思っていたんですけど、(当時は)心の中では無理だなと思っていました」という。ただ、市立船橋OBで自身も高校日本一を経験している伊藤竜一コーチの指導の下、名門校で成長。全国舞台で戦い、世代を代表する選手たちと切磋琢磨して自信をつけたGKの目標ははっきりと「プロで活躍する」に変わっていた。

「プロは高校生とまるでレベルも違いますし、気安くいけるところではない。第一の目標だったプロに入ることは達成できるので、今の夢はJリーグに出て、日本代表で活躍して、ゆくゆくは海外でもやりたいと考えている。次の目標はプロで通用する選手になることです。八田(直樹)さんだったり、プロの現役で何年もやっている選手のいいところを吸収して全部自分のものにできたらいいと思います」

 プレミアリーグ後半戦、高校選手権を残す高校生活において、他の高校生たちとの違いを示すつもりだ。これまで、その鋭いシュートセーブで数々のピンチを救い、その正確な足下で攻撃の起点にもなってきた。「『アイツがいたら入らないな』と言わせるようにしたいですね」。磐田入りが内定したGKは自身にプレッシャーをかけて結果を残すとともに、より成長して高校サッカーから卒業する。

(取材・文 吉田太郎)

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