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[MOM1131]東福岡MF近藤大貴(3年)_存在感放った“赤い彗星”の1ボランチ

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[9.27 高円宮杯プレミアリーグWEST第15節 東山高 1-5 東福岡高 東山高G]

 “ヒガシ”にとって欠かせない存在であることをピッチで印象付けた。この日、東福岡高は怪我を抱えるU-18日本代表MF中島賢星と圧倒的な突破力を持つMF増山朝陽の2人が不在。ただ「まず自分が一番に意識したことは勝つことで、攻撃したときにバランスとって2次、3次攻撃できるようにバランスを意識しました」というMF近藤大貴(3年)は相手のカウンター攻撃を素早い潰し、長い距離を走ってのカバーリングで阻止しつつ、ボールを散らしてチームの連続攻撃にも結び付けた。森重潤也監督もその攻守における働き、存在価値を高く評価するMFは「(きょうは意識していたことが)できたと思います」。ゲームキャプテンの重責も全うしてチームを快勝へ導いた。

 東福岡の1ボランチを担う近藤は全国高校総体で長短のパスを正確に通す攻撃面と献身的に動き回る守備面でも役割を果たして日本一に貢献。“赤い彗星”こと東福岡の“心臓”は大会優秀選手にも選出された。ただ近藤は「自分はもっと前向ける部分があった時に、横パスしたり、バックパスしたり。オフ・ザ・ボールの時の準備をもっと伸ばしたら、もっとプレーの幅も広がると思うし、楽にプレーできると思うので、受け方とか向上したい」と喜びすぎることなく、もう一段レベルアップするために意欲的に取り組んできた。

 この日は前向きのパスを増やしたほか、チャンスがあれば3列目から飛び出してシュートを打ちこんだ。「(参考にしている選手は)FC東京の高橋秀人選手。いつも前を向いてプレーしているし、あの人をお手本にしている。まだ全然ですけど、少しずつ(理想に)近づけていると思う」と語るMFは攻守に存在感があった。

 ただ試合終盤に相手の切り返しに対応しようとした際に膝を負傷。いいプレーが続いていただけに本人も怪我を悔しがっていたが、切り替えて選手権への準備を進める。「早く怪我直して、県予選から勝って、また日本一取れるように頑張っていきたいです」。全国2冠の目標へ、チームとともに挑戦する。 

(取材・文 吉田太郎)

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