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[アジア大会]気を引き締め直すなでしこMF阪口「全然違う戦いが決勝にはある」

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[9.29 アジア大会準決勝 日本女子3-0ベトナム女子 仁川]

 勢いが止まらない。GL第2戦ヨルダン戦でハットトリック、FW起用されたGL第3戦台湾戦で1得点を記録した日本女子代表(なでしこジャパン)MF阪口夢穂は、準決勝ベトナム戦でも1ゴールを叩き込んだ。

 主導権を握りながらもベトナムの粘り強い守備に苦しんだなでしこだったが、前半24分に先制点を奪う。CKの流れからMF宮間あやが右サイドから送ったクロスは相手GKのパンチングに遭うも、そのボールをトラップした阪口が豪快に右足で蹴り込んだ。

「CKがたくさんあったのに、なかなかモノにできずに申し訳ない気持ちですが、でもこぼれ球でも決められて良かったです」と語ると、今大会の得点量産に「違和感があります」と笑って答え、「代表ではあんまりゴールを取らないタイプなんで。1試合でたくさん取ったことはありますが、大会を通してとることは今までなかったから不思議な感じです」と自身のゴールラッシュを振り返っている。

 いよいよ、1日には2連覇を賭けて北朝鮮と決勝戦を戦う。なでしこはGL第1戦の中国戦こそスコアレスドローに終わったものの、その後は危なげない戦いで完封勝利を続け、5試合完封と今大会はいまだに無失点を継続する。だからこそ、阪口は警鐘を鳴らす。

 準決勝中国戦で延長戦までもつれ込む死闘を制して決勝進出を決めた前回大会と比較して、「言い方は悪いですが、そこまで苦しまずに決勝に来れているのが(前回大会との)そもそもの違いで。だから逆にちょっと心配なところもあります。(気持ちは)緩んではいないし、皆大丈夫だと思いますが、そこは私がガツンと言っておきます」と経験豊富な選手として、チームを引き締め直そうとしている。

 決勝での得点も期待され、「チャンスがあれば取りたいなと思います。そこばかり考えるのはあまり良くないけど、セットプレーになれば果敢に上がりたい」とゴールへの意欲を示すと、「これまでとは全然違う戦いが決勝にはあると思いますが、その中でも楽しみたい」と決勝の舞台でも自分たちらしくプレーしようとしている。

(取材・文 折戸岳彦)

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