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両手で水を掻き出す!? 決勝点奪取のDF那須「一瞬でも水がなくなれば…」

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[10.5 J1第27節 浦和2-1徳島 埼スタ]

 セットプレーが勝負を決める。特に大雨が降り、ピッチの至るところに水たまりができる劣悪なピッチコンディションの中での試合となれば、なおさらだ。最下位の徳島相手に先制を許した浦和レッズは、そのセットプレーから2得点を挙げる。そして、決勝ゴールを叩き込んだのがDF那須大亮だった。

 前半41分のMF柏木陽介の直接FKで1-1の同点に追い付いた浦和は、後半18分にセットプレーのチャンスを迎える。ゴール前まで上がっていた那須は、柏木のFKをFW李忠成が胸で落としたボールに素早く反応すると、右足で冷静にゴールネットを揺らした。

「最近、すらしたボールへの反応が自分として勢いを止めていたところがあったので、今日は走り込めば必ずくると思っていました。いろいろな反省を生かした中での走り込みだったし、良いボールが来て最後は押し込むだけでした」と値千金となるゴールを振り返った。

 この日は大雨の影響でパスが途中で止まるなど、思ったようにプレーすることは難しかった。それは止まったボールを蹴るときも同じ。だからこそ那須は、GK西川周作がゴールキックを蹴る際に両手で水を掻き出し、少しでも普通の状態に近づけようとしていた。

「アップのときに水たまりの中で蹴るとボールが全然飛ばなかったので。少しでも周ちゃんに飛ばしてほしいという思いもありましたし、一瞬でも水がなくなれば飛ばしてくれると思ったので。そういう思いも込めて水を掻き出していました」と笑って答えたが、チームの勝利のために小さなことでも努力しようとする姿がそこにはあった。

(取材・文 折戸岳彦)

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