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[AFC U-19選手権]U-19日本代表、天敵の韓国撃破で「死の組」突破なるか

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「死のグループ」を抜けられるか。U-20W杯ニュージーランド2015の出場権4枠を懸けたAFC U-19選手権ミャンマー2014に参加しているU-19日本代表は、13日のグループリーグ第3戦で決勝トーナメント進出をかけて韓国と対戦する。決戦を翌日に控えた12日は、前日の先発組と控え組とで別々に調整を行った。前日の先発組はホテルのプールで調整。控え組は、スタジアム近辺のグラウンドで約90分のトレーニングを行い、汗を流した。

 控え組の練習を指揮した内山篤コーチは「出場している選手の疲労は、昨日の試合を見てもらったとおり。ベトナム遠征をしたメンバーは暑熱対策ができているが、国内で試合に出ていた選手たちは、こちらの暑さに慣れていない選手もいる」と別メニュー調整となった理由を説明した。中1日での3連戦だけに疲労は無視できないが、立ち止まることはできない。気になるのは、負傷者の状況だ。ベトナム戦では、MF松本昌也(大分)が左ひざの負傷、、DF広瀬陸斗(水戸)が頭部の負傷で途中交代。さらに松本に代わって投入されて得点を決めたMF奥川雅也(京都U-18)が後半45分に右足首を痛めてピッチを去り、交代枠を使い切っていた日本は数的不利でアディショナルタイムを戦った。特に攻撃の切り札として存在感を強めていた奥川は、試合後に松葉杖をついており、状態が気がかりだ。

 日本は初戦で中国に1-2で敗れたが、第2戦はベトナムに3-1で競り勝った。第2戦を終えた段階で、日本は勝点4の3位。日本は、韓国に勝った場合のみグループリーグを突破できる。対戦相手の韓国は、ディフェンディングチャンピオン。初戦でベトナムに6-0で快勝。第2戦は中国に0-0で引き分けている。精度の高い左足のキックを持つMFキム・ヒョンウクがDFラインからボールをピックアップしてビルドアップを図り、隙あらば1トップを務めるパワフルなFWキム・ゴニにくさびのパスを打ち込んで全体を押し上げるサッカーを展開する。また、中盤にはバルセロナの育成組織に所属するMFパク・スンホ、スペイン1部のアルメリアでプレーするMFキム・ヨンギュら「海外組」もいる。日本と韓国は8月に静岡で行われたSBS杯国際ユースで対戦しており、日本は坂井のゴールで先制したものの逆転され、またPKで2-2としたが、最終的にPK戦で敗れている。

 このところ、日本の育成年代の代表チームは、韓国に泣かされ続けている。9月のAFC U-16選手権では韓国に敗れて世界大会の切符を逃し、アジア大会ではU-21日本代表が韓国に敗れてメダルを逃した。奇しくも、また重要なタイミングで韓国と対戦することになった。ミャンマー遠征の直前まで先発候補だったDF内山裕貴(札幌)は「今は気持ちを出すことしかできない。そこは絶対に欠けたらダメ。僕自身、最初は出られない悔しさを引きずっていたけど、目標を思い返せば、世界の切符をつかむこと。今は、チームが勝つことしか考えていない。必要なのは勝利だけと分かり切っている。遠征前に(元日本代表の)中山雅史さんに言われた全員で戦うことの大切さを今、身に染みて感じている。明日は3試合の中で一番良い試合ができると思っている」と、これまでの不調を吹き飛ばし、天敵・韓国を破っての決勝トーナメント進出を果たすことを誓った。グループリーグ最終戦、日本の底力が問われる。

(取材・文 平野貴也)
★この試合の模様はCSテレ朝チャンネル2で独占生中継!

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