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途中出場の川崎F憲剛「チームに迷惑をかけた」

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[10.12 ナビスコ杯準決勝第2戦 川崎F 3-2(2戦合計4-5) G大阪 等々力]

 等々力陸上競技場は、大いに盛り上がった。後半18分、左足首を負傷し、第1戦を欠場していた川崎フロンターレのMF中村憲剛が投入されたときのことだ。3-2とリードしていた川崎Fだが、決勝進出にあと2点が必要という厳しい状況。それでも、ガンバ大阪が、得点を量産しているFW宇佐美貴史を2分前にベンチに下げており、ここから再び川崎Fが圧力を強めて行くかと思われた。中村はフィールドを幅広く動き、攻撃を組み立てた。しかし、最後まで追加点を挙げられずに、チームは準決勝での敗退が決まった。

 交代のタイミングについては、事前に決まっていたわけではなかったという。「(監督と)ベンチスタートっていう話をしてからは、いつ出番がきてもいいように準備していました。ただ、出てから時間はあっただけに…」と言い、「ファーストレグの欠場、今日の途中出場を含めて、チームに迷惑をかけた。本当に申し訳ない」と、万全の状態で試合を迎えられなかったことを反省した。

 宇佐美、FWパトリックがベンチに下がり、守備面でも力を発揮できるMF大森晃太郎、FW佐藤晃大が入ったことも、試合が難しくなった要因の一つだろう。だが、「守備のできる選手が入って来たけど、僕らが後ろからつなぐことは変わらない」と中村は言う。相手の選手交代よりも、リスクを冒さなければいけない状況が、試合を難しくしていたと振り返る。

「つないで、はがして、はがしてができたところと、引っ掛かってカウンターになったところがあった。2点が必要だったし、前掛かりになるのは仕方がない。決めるか、跳ね返されるか。チャレンジを続けないといけない点差だった」

 2009年大会以来となる決勝進出を逃し、中村は「1戦、2戦で決まりますが、1戦目で流れができてしまう。すべてを含めて、それ以前に、個人的にサッカーができないっていうのが、すごく自分に恥ずかしい」と、2試合ともに先発できなかった自分を責め続けた。

(取材・文 河合拓)
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