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[MOM1142]富岡DF坂本敏樹(3年)_唯一の全国先発経験者、「来年この舞台で」の目標へ一戦必勝

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] 
[10.11 全国高校選手権福島県予選準々決勝 郡山商高 0-1 富岡高 鳥見山多]

 苦しい展開の中、交代出場で決勝点を演出したMF高橋洋人や左足で値千金の一撃を叩き込んだMF鈴木眞澄ら攻撃陣にもヒーロー候補はいたが、富岡高の佐藤弘八監督は「アイツがいるかどうかはデカイですよ」とCB坂本敏樹主将(3年)をマン・オブ・ザ・マッチに推薦した。

 今シーズン怪我に苦しんだ高橋に代わってシーズン半ばから主将を務める坂本は昨年、唯一先発として全国舞台を経験したCB。この日は郡山商高の強力2トップと対峙したが、「前に速い選手がいたけれど、チャレンジ&カバーがしっかりとできて潰せていたので心配はしていなかった。リスクマネージメントしてできていたし、距離があったので、あんま慌てなかった」。連係から裏へ抜け出されかけるシーンもあったが、「回ってくるのが見えた。(ボールホルダーが)ボール見ていて、ゴールを見ていなかった。これは出すなと思ったので距離取って止めました」と決定機になる前に阻止するなど、その経験値を活かした安定した守り、対人の強さでチームの2試合連続完封勝利に貢献した。

 昨年度の全国大会では松山商高に2-0で勝ったが、続く水戸啓明高に1-1からのPK戦で敗戦。「負けた時は悔しかったし、3年生に申し訳なかった。来年この舞台でやろうという気持ちは負けた時からありましたし、1年間苦しかったけれどそれを目指してやってきた」。結果が出ず、1年間苦しい戦いが続いたが「技術云々とかもそうですけど、チームの一人ひとりが支え合うことが強くなることに繋がる」と学び、とにかくマジメにチームを引っ張り、苦しい時に我慢できるチームへと成長させてきた。

「優勝目指してもちろんやっているんですけど、一戦一戦、目の前の試合を大事にしようと意識してやってきて、今週の試合に向けてもいい準備ができたから勝てたかなと思います」。先を見過ぎることはせずに一戦集中。主将は帝京安積高との準決勝へ向けても、チームとともにしっかりといい準備をすることを心がける。

(取材・文 吉田太郎)

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