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[MOM1152]新潟県MF関口正大(新潟明訓高、1年)_失敗しながら成長期すエースが延長V弾

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ] 
[10.19 国体少年男子準々決勝 新潟県 3-1(延長)宮城県 雲仙市国見総合運動公園多目的芝生広場]

「今までシュートは打っていたんですけど点決められなくて、チームに迷惑をかけていたので自分に責任感じていた。きょう決めたいと試合前から思っていた。最後、決勝ゴールを取れたことは嬉しいです」。新潟県のエース、MF関口正大(新潟明訓高1年)はその攻撃力を存分に発揮し、試合を決める決勝点。1-1の延長前半8分、関口は左SB小川朋広からのパスを左中間で受けると、一気にスピードアップしてDF間を突破する。そしてそのまま右足で決勝点を流し込んだ。「自分が(左サイドへ)寄って行って相手のCBも自分に付いて来てくれた。CBがひきずり出したスペースが空いたというのを感じていた。そこに入って行ったらチャンスになると思っていた。予想以上に空いていたのでドリブルで入って行ってシュートを打った」。判断良く相手の急所を突いて放たれた一撃がチームを初の準決勝へと導いた。

 新潟にとって初の4強。歴史を変える進撃を見せているが、関口は自身のプレーに満足していない。「個人としては『もっとできる』と思っている。あと2試合、出し惜しみなくやっていきたい。自分はどんどん経験して、まだまだできないことが多いのでチャレンジして、その中で失敗して(学んで)行けるように。何もしないで終わらないように、何かして、失敗して帰りたいと思います」と失敗することを怖れずに貪欲に学ぶつもりでいる。新潟の強豪、新潟明訓で1年生ながらボランチの主力を務めている関口。国体選抜ではそのスピードと運動量でサイド攻撃の中軸を担い、この日はスルーパスでの先制アシストと決勝ゴールも記録したが、本人は「まだまだ足りない」と立ち止まるつもりは全くない。

 憧れは日本代表MF本田圭佑だ。「本田圭佑選手は自分を持っているというところで、とても尊敬しています。自分にないからこそ、そういう選手になりたいと思っています。自分らしさを常に出すという事と技術がないのでどんなプレッシャーの中でも落ち着いて自分のプレーができる選手になりたい。プレッシャーが来た時に焦ってしまって逃げてしまうことが多い。心に余裕がある時はテクニックで抜けるんですけど、余裕が相手のプレッシャーに潰されてしまうことがある。試合やトレーニングの中でやっていくしかない」。国体は強豪との戦いの中で自分に何が足りないのか学ぶチャンスだ。準決勝の対戦相手は4度の優勝を誇る神奈川。勝つために最高のプレーをし、現在の自分の力がどれだけ通用するのか「失敗を怖れずに」試す。

[写真]延長前半8分、新潟MF関口が決勝ゴール

(取材・文 吉田太郎)
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