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[国体少年男子]「躊躇して打っちゃうとダメ」神奈川FW渡辺力樹が日本一決める技ありV弾

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[10.21 国体少年男子決勝 神奈川県 1-0 群馬県 雲仙市国見総合運動公園多目的芝生広場]

 神奈川県の日本一を決める決勝点はFW渡辺力樹(横浜FMユース、1年)がたたき出した。前半8分、神奈川は左サイド深くまでボールを運ぶと、当初クロスを上げようとした渡辺力は中央の選手の数が足りなかったことから判断をシュートへ変更。誰もがクロスを予想する中、角度のほとんどない位置から「入ればいいやと」と放った一撃はニアサイドのゴールを破る千金弾となった。

 日本一を決める試合で奪った先制点。渡辺力は「1点は1点。変わらない」と振り返ったが、「決めることが自分の役割だと思っているので最後の最後で決められたことが良かった」と語り、決勝戦というシチュエーションよりも、チームのためにゴールを奪ったことを何より喜んだ。

 渡辺力は新潟県との準決勝では1ゴール3アシストの活躍を見せたが、一方でシュート8本を放ちながら決定機を何度も逸するなど悔しい試合となっていた。それでも山本義弘監督(川崎市立橘高)は「最後ああいう勝負強い、力です。コイツはそういうものを持っている。勝負を決めるゴールを取れる。(準決勝では再三シュートを外していたが)大丈夫、心配していなかった。やってくれました」。その渡辺力は準決勝について「本当に入らなくて、点差もあって決めなきゃという気持ちが薄かった」と振り返るが、しっかりと切り替えることができていた。そして「躊躇して打っちゃうとダメなので振りぬいた」という一撃でチームを日本一へ導いた。

(取材・文 吉田太郎)
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