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[選手権予選]「全国9地域の注目校・選手vol.8」_流通経済大柏高(千葉)

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特集企画[選手権予選]「全国9地域の注目校・選手」

 ゲキサカでは「選手権予選 全国9地域の注目校・選手」と題し、佳境に突入している全国高校選手権予選から各地域の注目校や注目選手を紹介。ユース年代を主に取材するライター陣に北海道、東北、関東など各地域から、選手権予選へ臨む注目校や注目選手を紹介してもらいます。第8回は4年ぶりの全国高校選手権出場、そして高校日本一を目指す名門、流通経済大柏高(千葉)です。

 高体連の雄が、ついに目覚めようとしている。昨季、高校勢で初のプレミアリーグチャンピオンシップ制覇を果たした流通経済大柏が、いよいよ選手権モードに突入した。能力の高い選手でもトップチームに残ることが難しいほど分厚い選手層を誇るため、流経大柏は毎年、直前までメンバー選考が行われる。半年ほど公式戦を戦った後での入れ替えは勇気を要するはずだが、「人生、鼻の差」という言葉を用いる本田裕一郎監督に限っては、大幅な入れ替えさえ躊躇しない。今季は、ここまで思うような成績を残せておらず、選手権初戦を前にして大幅なテコ入れが行われた。

 元々、今季も個々のレベルは高く、全国トップクラスのポテンシャルは備えていた。しかし、勝っても負けても派手なスコアが多く、成績が安定していない傾向があった。たとえば、自分たちよりも強いと言われる相手に立ち向かって一丸になったときは、しっかりと強さを発揮している。プレミアリーグでは、首位の柏U-18に2勝、2位の清水ユースに1勝1分と分の良い成績を収めている。これだけでも、実力は証明されていると言って良い。しかし、一方で全国高校総体予選では習志野に足をすくわれて全国大会連続出場が11でストップ。プレミアリーグでも勝利は続かずに成績が落ち込み、現在は7位と残留争いに片足を突っ込んでいる。

 土台が揺らいで持ち味を発揮し切れない悩みから脱却するため、本田監督は改革を断行した。最も大きな変化は、DF小川諒也のコンバートだ。複数のプロクラブが獲得に乗り出している長身の高速レフティーは、昨季は左DFで、今季はCBで出場していたが、今夏の終わりからFWで起用されている。また、これまで技巧派MF相澤祥太が起用されていたボランチには浅沼拓巳、澤田篤樹が台頭。CBは、春先に候補とされていながら定着できなかった広滝直矢山田健人のコンビが復活した。最終ラインを中心に献身性の高いメンバー構成となり、攻撃のクオリティーよりも守備の安定性を重視したと言えそうだ。

 メンバー変更後、プレミアリーグでは2引き分け。不安定なチームから、タイトに戦えて計算のできるチームへと変化の兆しを見せた。その後は、公式戦がなかったが、流通経済大で行われた親善大会パティークカップでは、全国高校総体に出場した帝京大可児高(岐阜)に5-1で快勝。東北高(宮城)にも7-0と圧勝し、Bチームもフルメンバーとは言えない相手とはいえ、新潟U-18から2ケタ得点を奪うなど猛威を振るった。メンバーを入れ替えたことで連係面などには問題が残るが、チャンスを得てひたむきに戦う新たな先発選手が刺激となり、チームは息を吹き返している。

 Jユースに真っ向から対抗できる存在として「高体連の雄」と呼ばれる流経大柏だが、実に選手権の全国大会からは3年も遠ざかっている。戦う集団としての輝きを取り戻しつつある流経大柏だが、高体連の王座を取り戻してこそ真のプライドを取り戻せる。主将の久保和己は「勝つ。本当に勝つ。やっぱり選手権は本当に勝ちたいチーム、一つにまとまったチームが勝つと思う。昨年はタレントではウチが一番だったと思うけど、イチフナ(市立船橋高)のまとまりにやられたのかなと思う。自分たちもまとまれば……絶対に強い」と最後の舞台での本領発揮を誓った。千葉県予選でシードの流経大柏は、準々決勝から登場。11月2日に柏日体高との初戦を迎える。3連勝で千葉の頂点に立つことができるか。戦闘集団の真価を示すときがやってきた。

[写真]流経大柏は大幅なテコ入れ、プロ注目DF小川をFW起用

(取材・文 平野貴也)
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