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意地と意地のぶつかり合い!! 千葉と磐田の激闘はドロー決着

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[11.1 J2第39節 千葉2-2磐田 フクアリ]

 J2は1日、第39節を各地で行い、フクダ電子アリーナではプレーオフを優位な立場で迎える3位を争う5位ジェフユナイテッド千葉と3位ジュビロ磐田が対戦した。前半に磐田が先制して折り返した試合は、後半16分までに2点を叩き込んで千葉が逆転。しかし、同28分に磐田が同点ゴールを奪ってスコアを振り出しに戻した。その後、スコアは動かずに2-2の引き分けに終わった。

 前節の群馬戦で今季初の4連勝を収めた千葉の勝ち点は61、ここ2試合連続ドローと勝ち点を伸ばせない磐田の勝ち点は64と、両チームの勝ち点差はわずかに3。得失点差で磐田が+14(総得点63)、千葉が+10(総得点49)と4点差があるが、この試合で千葉が3点差以上で勝利すれば順位が入れ替わる一戦となった。

 ともに負けられないという姿勢が、序盤からプレーに表れる。球際での激しい攻防が繰り広げられ、隙があれば相手に強引に体を寄せてボールを奪うシーンが幾度となく見られた。そんな中で徐々にチャンスを作り始めたのがホームの千葉。磐田最終ラインの裏のスペースを巧みに突き、前半13分にはMF佐藤勇人のパスから抜け出したFW森本貴幸が強烈なシュートを放つも枠を捉え切れず。さらに同17分には左サイドから切れ込んだDF中村太亮が右足で狙ったが、これもゴールマウスには飛ばなかった。

 すると、磐田も千葉ゴールを脅かし始める。前半20分、MF小林祐希のCKをMF藤田義明がヘディングで合わせたが、シュートはGK高木駿の正面に飛んだ。さらに同24分にはMF松井大輔がミドルレンジから狙ったが、これも高木の正面に飛んで先制点を奪うには至らない。しかし同32分、再びCKを得ると小林のキックからゴール前が混戦になり、最後はファーサイドに構えていたDF伊野波雅彦が豪快に蹴り込んで、磐田が試合の均衡を破った。

 磐田が1点をリードしたまま後半を迎えると、立ち上がりに千葉に決定機が訪れず。後半2分、右サイドを突破したMF幸野志有人のスルーパスを受けたMF佐藤勇人がPA内でフリーになるが、渾身のシュートはGK八田直樹に弾き出され、さらにこぼれ球に反応した佐藤が再びシュートを放つも、またもや八田にブロックされて同点ゴールとはいかなかった。

 対する磐田も後半7分にカウンターを発動させると、松井のパスを受けた小林が強烈な左足のシュートを放ったが、わずかに枠を外れてしまう。すると、千葉が同10分に同点に追い付く。前線でパスを呼び込んだ森本が鮮やかにDF2人を振り切ると、ゴール中央へボールを送る。ボールを受けた幸野が藤田と八田の寄せよりも早く右足を振り抜き、同点ゴールを蹴り込んだ。

 さらに、攻勢を掛ける千葉が後半15分に逆転に成功。中村のミドルシュートは八田に弾かれ、こぼれ球に反応したMF谷澤達也のシュートもゴールポストにはね返されたが、最後は途中出場したばかりのDF大岩一貴が押し込んでスコアを2-1とした。しかし、千葉の逃げ切りを磐田が許さない。同28分、千葉のバックパスのミスをかっさらったFW山崎亮平が一度は高木にシュートを弾かれながらも、こぼれ球を自ら奪い返して同点ゴールを流し込んだ。

 両チームともに勝ち越しゴールを奪いに行くだけでなく、球際での攻防も激しく、最後まで走り抜く姿勢を見せるなど、詰め掛けた1万4575人の観衆を沸かせ続けた激戦となったが、スコアはそのまま動かずに2-2で勝ち点1を分け合った。

(取材・文 折戸岳彦)

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