[MOM1177]大分南MF上原成貴(2年)_攻守で献身性見せたサイドアタッカー
[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.1 全国高校選手権大分県予選準々決勝 大分高 0-1 大分南高 中津市営サッカーグラウンド]
「自分はあのシーンでおとりになるつもりで動き出していました」と試合終了後にはにかんだ笑顔を見せながら、得点シーンを振り返ってくれたのが大分南高の2年生アタッカー、MF上原成貴(2年)だ。
「守備でも攻撃でも、最後まで走り切れるところが自分のストロングポイント」と語る上原は自分の特長を活かしてチームを勝利に導いた。
試合序盤は守備でまず奮闘をする。サイドから相手に対して寄せの早さを見せると、再三に渡って深い位置まで戻り、高い献身性を披露。そして後半に入ると、相手の運動量が落ちて来たところを見逃さず攻撃で存在感を見せる。
「相手の足は後半に入ったら止まるだろうと話をしていました。そうすれば真ん中で繋げる事も出来るし、(竹本)伊吹が走る事で真ん中が空くので、そこを狙って繋ぎながら一発を狙っていました」と語るように、スペースが出来た中盤でボールを受け攻撃のリズムを作ると、すかさず裏への飛び出しや縦への突破でチャンスを作った。
また、後半途中からはポジションを4-4-2の左サイドハーフから3-5-2の右ウイングバックへと移し、適応力の高さも発揮する。そして、互いに得点が奪えないまま迎えた後半31分、FW市田将剛(2年)のヒールパスから決勝ゴール。おとりとなる動き出しで左サイドのスペースに走り込んでいた上原は「冷静にフォアを狙う振りをして、ニアに蹴ったのが上手くいきました」と語るようにGKとの1対1を冷静に制し、グラウンダーでニアに流し込んだ。
中学時代はHOYO大分(現JFL・ヴェルスパ大分)の下部組織に所属し、県選抜にも選ばれる程の実力者だった。当然、高校進学の際は他の高校などからも誘いがあったが、「三重野先生には(中学の時の)県トレセンからお世話になっていたし、付いていけば全国に行けるかなと思った」と、大分鶴崎で選手権に2度導いた三重野英人監督がいる大分南に進路を決定。大舞台に出るべく大きな野望を持ってその門を叩いた。
1年生から出場機会を得ていたものの、全国トップレベル実力を持つ日章学園高や大津高などとの練習試合で力の差を痛感した。「相手のボールの持ち方や身体の入れ方などの守備の仕方は凄くて、全然相手のDFを抜く事が出来ませんでした。あと、ロングキックの部分でも正確だったし、チーム全体で声を出して盛り上げているところも(自分たちは)全国に通用しないと思いました」。しかし、今年の10月には長崎国体の大分県代表に選出。全国の舞台で静岡県代表や石川県代表と戦い、守備の部分などでやれる手応えを掴んだ。
目標の選手権全国大会まであと2勝。国体で掴んだ手応えが本物かどうかを確かめるべく、大分の頂点をまずは目指す。
(取材・文 松尾祐希)
▼関連リンク
【特設】高校選手権2014
[11.1 全国高校選手権大分県予選準々決勝 大分高 0-1 大分南高 中津市営サッカーグラウンド]
「自分はあのシーンでおとりになるつもりで動き出していました」と試合終了後にはにかんだ笑顔を見せながら、得点シーンを振り返ってくれたのが大分南高の2年生アタッカー、MF上原成貴(2年)だ。
「守備でも攻撃でも、最後まで走り切れるところが自分のストロングポイント」と語る上原は自分の特長を活かしてチームを勝利に導いた。
試合序盤は守備でまず奮闘をする。サイドから相手に対して寄せの早さを見せると、再三に渡って深い位置まで戻り、高い献身性を披露。そして後半に入ると、相手の運動量が落ちて来たところを見逃さず攻撃で存在感を見せる。
「相手の足は後半に入ったら止まるだろうと話をしていました。そうすれば真ん中で繋げる事も出来るし、(竹本)伊吹が走る事で真ん中が空くので、そこを狙って繋ぎながら一発を狙っていました」と語るように、スペースが出来た中盤でボールを受け攻撃のリズムを作ると、すかさず裏への飛び出しや縦への突破でチャンスを作った。
また、後半途中からはポジションを4-4-2の左サイドハーフから3-5-2の右ウイングバックへと移し、適応力の高さも発揮する。そして、互いに得点が奪えないまま迎えた後半31分、FW市田将剛(2年)のヒールパスから決勝ゴール。おとりとなる動き出しで左サイドのスペースに走り込んでいた上原は「冷静にフォアを狙う振りをして、ニアに蹴ったのが上手くいきました」と語るようにGKとの1対1を冷静に制し、グラウンダーでニアに流し込んだ。
中学時代はHOYO大分(現JFL・ヴェルスパ大分)の下部組織に所属し、県選抜にも選ばれる程の実力者だった。当然、高校進学の際は他の高校などからも誘いがあったが、「三重野先生には(中学の時の)県トレセンからお世話になっていたし、付いていけば全国に行けるかなと思った」と、大分鶴崎で選手権に2度導いた三重野英人監督がいる大分南に進路を決定。大舞台に出るべく大きな野望を持ってその門を叩いた。
1年生から出場機会を得ていたものの、全国トップレベル実力を持つ日章学園高や大津高などとの練習試合で力の差を痛感した。「相手のボールの持ち方や身体の入れ方などの守備の仕方は凄くて、全然相手のDFを抜く事が出来ませんでした。あと、ロングキックの部分でも正確だったし、チーム全体で声を出して盛り上げているところも(自分たちは)全国に通用しないと思いました」。しかし、今年の10月には長崎国体の大分県代表に選出。全国の舞台で静岡県代表や石川県代表と戦い、守備の部分などでやれる手応えを掴んだ。
目標の選手権全国大会まであと2勝。国体で掴んだ手応えが本物かどうかを確かめるべく、大分の頂点をまずは目指す。
(取材・文 松尾祐希)
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