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巧みな先制点もドロー、磐田DF伊野波「厳しい戦いになる」

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[11.1 J2第39節 千葉2-2磐田 フクアリ]

 巧みな動きから先制点を陥れた。前半32分のCKの場面、ジュビロ磐田DF伊野波雅彦はゴール中央の密集地帯にいるはずだった。しかし、知らぬ間にポジションを移してフリーの状況を作り出していた。

 伊野波が試合後に「マークが森本(貴幸)だったので、彼はディフェンスの選手ではないし。それに、ファーサイドが空いていると分析で感じていたので」と語っている。その言葉どおり、密集地帯から徐々に距離を置いてファーサイドへ逃げて行く。この時点で、伊野波はマーカーのFW森本貴幸を完全に振り切っており、フリーでボールを待ち構えていた。

 MF小林祐希が蹴り出したCKが予測どおりファーサイドまで抜けてくると、このボールを受けた伊野波が左足で豪快に叩き込んで先制点を奪った。「こぼれて来るかなと待っていたら流れてきたので、思い切って蹴りました」と背番号19はしてやったりの表情で語った。

 その後、試合は激しく動き2-2のドローに終わる。伊野波は課題を口にしつつも、収穫もあったと話した。「このチームは失点をすると下を向くことがあるので、それをコツコツと修正してきました。もっとメンタルを強くしないといけませんが、その一歩として今日追い付けたのは収穫だと思います」。

 残りは3試合。この日、松本がJ1自動昇格を決めたため、J1昇格のためにはプレーオフを勝ち上がらなければいけなくなった。「厳しい戦いになると思いますが、それを望んでやっている選手は多いし、何より自分たちがそういう結果にしてしまいました。残り試合でしっかり勝ち切れるようにやっていきたい」。この日の勝ち点1獲得で3位を死守。優位な立場でプレーオフを迎えるためにも、残り試合は一戦必勝で臨む。

(取材・文 折戸岳彦)

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