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飛び出した小兵戦士、千葉MF町田「ゴールを狙っていたけど…」

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[11.15 J2第41節 千葉2-1富山 フクアリ]

 ピッチ上の誰よりも小さい。しかし、ジェフユナイテッド千葉のトップ下で躍動する166センチの小兵戦士が、チームに勢いをもたらした。

 前半から富山の守備に苦しめられた千葉だが、その中でMF町田也真人はミドルレンジからも積極的にシュートを狙った。「ゴールを狙っていました。自分としてはミドルは課題なので、ガンガン打とうと意識していたし、ミドルを打たないと相手も出てこないので」とシュートへの強い意識を示しながらも、「『あそこが空いていたな』というシーンもあったので、もっと良い状況判断ができたかもしれませんね」と冷静に自身のプレーを振り返っている。

 後半8分に先制を許したものの、「良いところまで行ってミドルで終わるだけでなく、関塚(隆)監督から『もう少し』と言われた」との指揮官の言葉を体現するように、町田の臨機応変の動きが同点ゴールを導く。同13分、一気に最終ラインの裏へと飛び出してMF谷澤達也からボールを呼び込むと、FW森本貴幸への絶妙なクロスで同点弾をお膳立てした。

「良いところでヤザさん(谷澤)が前を向いてくれたので、ディンフェスラインと駆け引きをして裏に抜けました。うまくヤザさんが出してくれたし、モリくん(森本)が良いところにいたというか、感覚的にあのへんかなと出せました」とアシストの場面を振り返ると、「自分がフィニッシャーになりたい気持ちも強いですが、前半はそれでうまくいかなかったので、どこかで飛び出しを考えていました」と状況に応じたプレーを選択できたことに胸を張った。

 9試合ぶりとなるフル出場に「すごくきつかったです」と苦笑したものの、その表情は充実感に満ちていた。「最近は1点ビハインドで交代させられることが多かったので、最後までピッチに立つというのは自分としても達成したいことです。次の試合も『也真人がいないとチームが回らない』と思ってもらえるように、ドンドン動いてボールを受けてというのを90分間持たせられるようにしたい」。プレーオフ進出が懸かった残り1節、小兵戦士は90分間ピッチに立ち、絶大なる存在感を放とうと意気込んでいる。

(取材・文 折戸岳彦)

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