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[選手権予選]“ヒガシのクリロナ”東福岡MF増山朝陽「もっとインパクトを」

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[11.16 全国高校選手権福岡県予選決勝 東福岡高 1-0 九州国際大付高 レベスタ]

 “ヒガシのクリロナ”が全国でも対戦相手の守備を破壊する。東福岡高のMF増山朝陽(3年)は17年ぶりの優勝を果たした夏の全国高校総体で、ライバルたちのサイドを破壊した強力ドリブラー。ピンと背筋の伸びた姿勢から繰り出す高速の足技と圧倒的なフィジカルコンタクトの強さで相手守備網を切り裂く増山は、憧れの存在でもあるポルトガル代表MFクリスティアーノ・ロナウドから“ヒガシのクリロナ”“和製クリロナ”と呼ばれて全国総体以降一気に注目を高めてきた。

 この日はその突破力を警戒した九州国際大付高のDF2人が常に増山を“監視”している状況。背番号7にボールが入れば、数的優位を活かして潰しに来ていた。増山は「自分のところに2人来れば誰かが空く」と簡単にボールを離して、リターンパスを受けるなど対応。そして時には「(チームメートから)『オマエの持ち味はドリブルだから縦切られても行けよ』みたいに言ってもらえるので、仕掛けて行きたい」という通り、2人がかりで来ている相手を強引に剥がして中央へ切れ込んだ。警戒されていたことによって破壊的なドリブルを披露したのはわずか。強引に仕掛けた結果、ボールを失うこともあった。それでも2人がかりで来る相手に対しても背負ってボールをキープし、一瞬でDFと入れ替わって突破してしまう“ヒガシのクリロナ”のプレーに8,107人の会場は沸いていた。

 決勝ゴールに絡むプレーでしっかりとチームの勝利に貢献した増山だが、「ブロックつくられてもかいくぐっていけるだけのスピード、質を高めていかないと。全国にその(九国大付のように守りを固めてくる)ようなチームはいくつもあると思うので、しっかり勝てるように。こういうこともあるんだと練習で意識してやっていきたい」と個人として、チームとしてより成長を遂げることを誓った。そして「前を向いた時のスピードのあるドリブルだったり、クロスだったり、得点だったりそういうところを見てもらいたい」と意気込む。

 プロ入りが決定的となっているMFは、全国大会の主役候補のひとり。97年の早生まれの増山は20年東京五輪世代としても注目のアタッカーだ。「(代表に)入りたいんで、しっかりと結果を出して招集されるように頑張っていきたい」と誓う。そして「注目度もまた上がると思うので、増山朝陽という自分の名前を憶えてもらえるくらい、もっとインパクトを与えられるように」。“ヒガシのクリロナ”が全国でも相手の守備を破壊して、魅せて、東福岡に夏冬連覇をもたらす。

(取材・文 吉田太郎)

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