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川島「もう一度アジア王者になるためのテストマッチ」

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 ホンジュラス戦での6-0の大勝から一転し、拮抗した試合になることが予想されるオーストラリア戦。骨のある相手をホームに迎える親善試合を前に、GK川島永嗣(スタンダール・リエージュ)が気合を入れた。

「オーストラリアのイメージ自体に変化はないが、若い選手も入ったりして、アジア杯に向けてビルドアップしているところで、モチベーションは高いと思う」

 川島は過去に3度オーストラリアと対戦している。初対戦は11年1月29日のアジア杯決勝。1-0で延長戦を制して優勝を飾った思い出深い試合だ。ただ、勝ったのはこのときだけで、12年6月12日と13年6月4日のW杯アジア最終予選はいずれも1-1の引き分けに終わっている。

 12年の対戦ではPKによる失点。そして、昨年の埼玉スタジアムでの試合では後半36分、トミー・オアーの左サイドからの山なりのクロスにポジショニングを誤ってしまい、ボールは必死に腕を伸ばした川島の手をかすめ、そのままゴールに吸い込まれた。酸いも甘いも経験してきたのがオーストラリア戦だ。

 親善試合としての対戦は初めてとなる。アジア杯を2か月後に控えて手の内を隠すということも考えられるうえに、公式戦でないからこそトライできる部分もあるだろう。だが、川島は勝ちにこだわると明言した。

「明日はアジア杯に向けて、自分たちがもう一度アジアチャンピオンになるための良いテストマッチになると思う。アジア杯を想定しながらやっているので、勝ちにこだわってやりたい」

 相手GKマット・ライアン(クラブ・ブルージュ)はベルギーリーグのライバルでもある。昨季は22歳の若さでリーグ最優秀GKを受賞し、昨オフにはレアル・マドリーが興味を示したとも報じられた。川島も「足元もうまいし、シーズンを通して良いパフォーマンスをしていた」と実力を認める逸材だ。

 とはいえ、日本代表としては絶対に負けられない相手。「ホンジュラス戦のように自分たちがゲームの中で良い判断をして相手の良い部分を消していくこともやっていきたい」ときっぱり言い、“アジア杯前哨戦”に向けて士気を高めていた。

(取材・文 矢内由美子)

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