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「彼は絶対にガードを下げない」指揮官称賛の岡崎「9番の役割はゴール」と意欲

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 ハビエル・アギーレ体制になってからまだ得点がないことを嘆いているFW岡崎慎司(マインツ)。ただし、指揮官の評価は高く、オーストラリア戦前日の会見では「岡崎はチームにとって素晴らしい選手だ」と称えられた。

 センターフォワードとして無得点は物足りないのかと思いきや、「彼が得点を決めるかどうかというところは、しっかり戦って、味方のスペースをつくる仕事をしているうちは気にしない」と言い切る。そして、「彼は絶対にガードを下げない。明日、そのがんばりの褒美がもらえればいいと思う」と大いに期待を寄せる。献身的で泥臭いスタイルは指揮官に気に入られている。

 もっとも、岡崎自身は監督の見方とは別の考えを持っている。

「1トップを張っているからにはゴールが欲しい。監督に何を求められるかよりは自分が何をしたいかだと思う。ゴールを常に目指したいし、9番はそういう役割。点は取りたい」。強い口調でそう言うのだ。

 ゴールを取るために必要なこととしては、味方に自分へボールを集めるように要求していることを明らかにした。

「ホンジュラス戦ではなかなか自分にラストパスが来なかった。うまくボールが回って最後にゴールを決めるというのがFWの役割だと思うから、自分が決めるような形を自分が呼び込みたい。もしボールが来なかったらそれはチームに言うべきだと思っている。だから練習でそういうプレーがあるときは、チームメイトに要求した」

 ブラジルW杯ではコロンビア戦で1ゴールを挙げたが、世界の壁は厚いということを痛感した。だからこそ、「どこからでもゴールを狙うFWが一番怖い。そういうFWが日本には必要だし、それが自分の役割だと思っている」と力を込める。互角の戦いを繰り広げてきたライバルのオーストラリア相手に得点を奪うことが、前進のきっかけになる。岡崎はそう思っている。

(取材・文 矢内由美子)

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