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[DAYS×ゲキサカ連動企画vol.22]東福岡高DF姫野修(3年)

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DAYS×ゲキサカ連動企画「全国のつくしを探せ!」 
[11.16 全国高校選手権福岡県予選決勝 東福岡高 1-0 九州国際大付高 レベスタ]

 1点を争う展開となった福岡県予選のファイナル。165cmの小柄な背番号2が献身的に走り続けていた姿が印象的だった。「相手の2トップが速かったので、できるだけリスク管理をするために、相手が2人いるのなら、3人は残ることを(森重)監督から指示されていました」と守備のバランスを保ちながらも、「相手が5バックだったので、自分が中盤の位置まで上がって、できるだけ攻撃参加をするように意識していました」と攻撃に厚みを持たせる。そしてサイドからアグレッシブな仕掛け。U-18日本代表MF中島賢星主将や“ヒガシのクリロナ”ことMF増山朝陽ら全国トップクラスのタレントが並ぶ夏の全国王者、東福岡高の中で小さな右SB、姫野修(3年)の存在が光っていた。
 
 今でこそ運動量を活かしたプレーがウリだが、サガン鳥栖U-15に所属していた中学2年生までは、技巧派のトップ下。当時の監督から最後まで走り切る能力を見いだされてSBにコンバートされた。そこで彼はテクニックではなく、走ることでチームに貢献ができる選手への変貌を決意する。

「高校に入ってもそこは変えず、走ってチームに貢献しようと思いました」という姫野だが、進学した東福岡は部員が200名以上在籍する強豪。ポジションを掴むことは簡単ではなかった。1、2年生時に出番を得る選手はわずか。姫野自身も昨年度の選手権はスタンドで声を枯らしていた。

 迎えた最終学年はSBの3番手としてベンチ入り。日本一となった全国総体でも出番は限られていた。しかし、今回の選手権予選決勝では主力の右SB堀吏規伸(3年)の出場停止によって、姫野にスタメン出場の機会が訪れる。「試合前から緊張で足が動かなかった」というように、全国切符を掛けた大一番のプレッシャーはかつて経験したことがないほどだった。それでも、「応援してくれるみんなの分までやらなきゃいけない」(姫野)という思いが自身を奮い立たせ、80分間走り続ける原動力となった。

 決勝の80分間について「(今日は)自分の中では良いプレーができたと思います」と振り返った姫野は、全国大会へ向けて「(レギュラーで)出たいっすね」と無邪気な表情で語ったが、その心の奥には「絶対奪い取ってやる」という決意が見て取れた。代役ではなく、レギュラーとして、開幕戦が行われる駒沢のピッチに立つ。

(取材・文 松尾祐希)
 『DAYS』は、何の取り柄も特技もない少年・柄本つくしが、サッカーの名門・聖蹟高校に入部したことで始まる灼熱×感動×奇跡の高校サッカー漫画だ! 現在、週刊少年マガジンで連載中。
 そして今回、柄本つくしのように、“泥臭くチームのために献身的に走る”全国のサッカープレイヤーを応援していく企画がスタート! 各地の高校世代のゲームの中から、毎週つくしに負けない“熱さ”を持った選手をピックアップしていく。全国のサッカープレイヤーは要チェックだ! 次の“つくし”はキミかもしれないぞ!!

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【特設】高校選手権2014

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