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[DAYS×ゲキサカ連動企画vol.23]京都サンガF.C.U-18MF大西勇輝(3年)

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DAYS×ゲキサカ連動企画「全国のつくしを探せ!」
[11.16 Jユースカップ準々決勝 京都U-18 2-2(PK2-4)G大阪ユース 刈谷]

 京都サンガF.C.U-18大西勇輝の目からこぼれ落ちる涙はいつまで経っても止まらなかった。主将として、エース不在のチーム状況の中で大黒柱として、大きなモノを背負っていたことは想像に難くない。誰よりも走り、誰よりも戦い、得点にも絡んでいた男が、しかし誰よりも大きく悲しみをあらわにしていた。

 11月16日、Jユースカップ準々決勝・G大阪ユース戦。もともと気合いの入った選手である大西が、より強い気持ちを持って臨んでいることは試合前の様子からよく分かった。「僕たちにとっては最後の大会。『もうこれだけだ』という思いがあった」。

「ガンバ対策のフォーメーションだった」という特殊なシステムを支えるのは絶対的な運動量。「回されて体力的にしんどいけれど、それでも走る。自分の特長は走力だし、アジリティーの部分。頑張るところをなくしたら、何もない」と走り続ける。試合の中でガス欠を起こす選手もいる中で、そのポジションはシャドーからFW、そしてSBへとめまぐるしく変わり続けた。

 シャドーとしては得点を演出し、FWとしてはカウンターの一発を狙い続け、SBとしては決死の思いを込めて体を張り続ける。延長後半アディショナルタイムに訪れたG大阪の絶好機も、ゴールライン上で死守。この男の踏ん張りなくして、この試合がPK戦までもつれ込むことはなかっただろう。

 だからこそ、一番手のキッカーとなった彼のPKが枠を外しても、誰一人として責める者はいないはずだ。もちろん、「チームのみんなに申し訳ない気持ちでいっぱいだった」と言う言葉が出てくるのも“らしさ”だろうけれども。

 その大西は、来季から京都のトップチームへと進む。

「昇格できなかった選手たちの分まで死に物狂いでやっていきたい。(永島)悠史と(奥川)雅也の3人で、チームをJ1に上げる力になれればと思っています」

 この日見せてくれた熱いハートを持って走り続けるのであれば、その願いが叶う日もそう遠くはないかもしれない。

(取材・文 川端暁彦)
 『DAYS』は、何の取り柄も特技もない少年・柄本つくしが、サッカーの名門・聖蹟高校に入部したことで始まる灼熱×感動×奇跡の高校サッカー漫画だ! 現在、週刊少年マガジンで連載中。
 そして今回、柄本つくしのように、“泥臭くチームのために献身的に走る”全国のサッカープレイヤーを応援していく企画がスタート! 各地の高校世代のゲームの中から、毎週つくしに負けない“熱さ”を持った選手をピックアップしていく。全国のサッカープレイヤーは要チェックだ! 次の“つくし”はキミかもしれないぞ!!

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