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浦和MF阿部、敗戦を受け入れつつも「すべてが終わったわけではない」

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[11.22 J1第32節 浦和0-2G大阪 埼玉]

 キャプテンマークを巻く男は、悔しさを滲ませた。この日の試合に勝てば優勝が決まる状況だった浦和レッズMF阿部勇樹は、0-2で敗れた試合後に「まだまだ何かが足りない」と唇を噛んだ。

 前半は主導権を握り、そこから好機も生み出した。だが、「セットプレーからチャンスも作っていた。そこで決められたら最高だったと思うけど、チャンスで決め切れなかった」と阿部が振り返ったように、ゴールだけが生まれない。

 さらに後半に入ると、G大阪に押し込まれる時間帯も作られてしまう。「後半、相手が出てきた中で、どれだけ耐えられるか。攻撃に移ったときに人数もいなかった」。ボールを奪えど、攻撃に人数を割けずに分厚い攻撃を仕掛けられず、ボールを回収されては再び攻勢を掛けられてしまった。

 試合終了間際の後半43分に先制点を奪われると、アディショナルタイムにはダメ押しゴールを献上。5万6758人が集まり、真っ赤に染められたホームスタジアムで優勝を決めることはできなかった。

「真っ赤なスタジアムで一緒に喜ぶことができたらという思いで戦いましたが、結果が出せずに負けてしまい非常に残念です。プレッシャーに感じる以上に楽しんでやれていたので、そこに結果がついてくれば最高でした…」

 しかし、G大阪に敗れはしたが首位はキープしている。だからこそ、上を向かなければならない。「すべてが終わったわけではないし、ここで緊張の糸が切れてしまったらダメだと思う。あとは自分たち次第だと思っているので、残り2試合、前向きに戦っていきたい」。8年ぶりのリーグ制覇に向けて、歩みを止めている暇はないと力強く語った。

(取材・文 折戸岳彦)
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