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反撃の狼煙となる1点目を演出のC大阪 MF楠神「オレたちが折れたら終わる」

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[11.22 J1第32節 仙台3-3C大阪 ユアスタ]

 2-2で迎えた後半43分、仙台FWハモン・ロペスの強烈なミドルシュートがゴールネットに突き刺さった瞬間、セレッソ大阪のMF楠神順平は、ヒザから崩れ落ちた。「本当にきつかった」と、楠神は振り返る。

 序盤に2点のビハインドを背負ったC大阪は、楠神の左サイドに活路を求めた。楠神と左SB丸橋祐介の崩しから、何度か仙台ゴールに迫っていった。「オレとマル(丸橋祐介)で、そこ(左)をしっかり崩せていたので。前半のうちに点が入ったのは良かったかなと思います」と振り返るように、前半38分には11番の仕掛けから1点を返した。

 さらに後半27分にFW永井龍のゴールで追い付いたC大阪は、その後も仙台を攻め立てた。しかし、チャンスを生かしきれずに、ハモン・ロペスのスーパーゴールで再びリードされた。「本当にきつかった。けど、サポーターも応援してくれているし、ここでオレたちが折れたら終わっちゃう」。そう自身を奮い立たせる楠神の耳には、チームメイトたちが鼓舞する声が聞こえてきたという。

 試合時間は、1分とアディショナルタイムを残すだけだったが、C大阪はあきらめなかった。「勝つしかなかった状況で負けていたから、もう1点取られてもいいから行こうと思った」と話す楠神を含め、C大阪イレブンの気持ちは、アディショナルタイムに実った。途中出場のFWカカウのゴールで同点に追い付き、勝ち点1を手にした。

「みんなで声を掛け合って、出し直せたことは良かったかなと思います」という楠神は、「まだ(残留の望みが)つながったから、これを次、その次とあと2試合つなげていきたい」と、改めてJ1残留という目標を見据えた。
(取材・文 河合拓)
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