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次節引き分け以上で残留決定の清水、MF本田「やるしかない」

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[11.29 J1第33節 柏3-1清水 柏]

 失点はあまりにもあっけなかった。ともにシュートチャンスがないまま迎えた前半10分、清水エスパルス柏レイソルのショートカウンターを受けると、右サイドに展開される。中央で待っていたのはFWレアンドロ。この試合最初のシュートがネットを揺らした。「無失点の試合」という大榎克己監督のゲームプランは早くも崩れる。

「早い時間に失点すると、難しい試合になる」と主将のMF本田拓也は顔をしかめた。これで天皇杯を含めた公式戦5試合連続で先制点を献上。しかもすべて前半30分以内と、苦しい試合展開を強いられている。それでも前半のうちに得点を返した川崎F戦(3-2)、名古屋戦(2-2)は勝ち点を拾ってきたが、柏にはうまくゲームをコントロールされた。「とられ方が悪い」と本田が言えば、「サイドから来るとわかっていながらやられた」とMF大前元紀も力なく語った。

 攻撃でもリードを許しながらも多くの時間で後手を踏んだ。ゴール前に人数をかけられるようになったのは、3点目を献上し、3枚目の交代枠を使った後半27分を過ぎたあたりからだった。「自分たちでチャンスを潰して追い込んでいる部分もある」。攻守の要となるアンカーを担った本田は、そう試合を振り返る。

 チケットは完売し、アウェー側はオレンジのサポーターが大勢駆けつけた。「これだけサポーターがいる中でこの結果は残念です。悔しい」と大前は吐露したが、1-3の敗戦でもサポーターは選手にエールを送り続けた。

 現時点で17位C大阪の降格が決定。清水は残留圏の15位だが、16位大宮が名古屋に敗れたため順位は変わらず。次節・甲府戦、引き分け以上で自力での残留を決めることができる。「やるしかない」。ホームでの最終節に向けて、本田は決意を固めていた。

(取材・文 奥山典幸)

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