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リーグタイトルを喜ぶG大阪MF今野「引退までに1回は獲りたかった」

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[12.6 J1第34節 徳島0-0G大阪 鳴門大塚]

 すべては、この瞬間のためだった。2012シーズンにMF今野泰幸は、キャプテンを務めていたFC東京を離れ、ガンバ大阪に移籍した。しかし、加入後最初のシーズンで、G大阪はまさかのJ2降格という結果に終わる。それでも、2013シーズンにJ2を制して1年でのJ1復帰を果たすと、今シーズンはナビスコ杯を制覇。さらに、J1優勝と2冠を達成した。

 シーズン序盤は不振にあえいだ今野だが、W杯の中断明け以降は復調。中盤の底で高いボール奪取力で相手の攻撃をシャットダウンするとともに、つなぎのパスやスルーパスなどの攻撃面でも存在感を示した。

 不調の時期を乗り越えられたことについて「この試合から、っていうのはないですね。チームのみんなに引っ張ってもらって、気づいたら乗り越えられていた」と、チームメイトに感謝する今野は、「後半戦は、『どんどんオレのところにボール来い、来い』と思っていたし、仕掛けてきても『やらせないよ』っていう感じ。『ボール奪ってやるよ』って思っていた。それが本来のオレだし、そういうのが後半戦は出せたと思う」と、充実ぶりを強調した。

「リーグ優勝するために、G大阪に来た」今野は、「引退するまでにリーグ優勝を1回は獲りたかった。しかも、来年からは2シーズン制になるでしょ? だから絶対に今年獲りたかった」と、今季に賭けていたことを明かす。

 充実のシーズンはまだ終わらない。「今年はゲームをコントロールする力を、かなりつけて来たと思う。オレを守備だけだと思っている人は、たくさんいるかもしれないけど、そういう人を見返していきたいですね」と話す今野擁するG大阪は、クラブ史上初の3冠を目指し、13日の天皇杯決勝で山形と対戦する。「90分でも、120分でも勝ち切ればいいから、今日の試合よりはラクだと思うし、プレッシャーも感じないと思う」と、今野はシーズン最終戦での有終の美に自信をうかがわせた。

(取材・文 河合拓)
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