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[MOM328]大阪体育大DF山口幸太(4年)_元FWの嗅覚、後半45分に決勝ダイビングヘッド炸裂

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.14 大学選手権2回戦 大体大2-1順天堂大 町田陸]

 まさに宙を舞っていた。延長戦も見えた後半45分、MF池上丈二(2年=青森山田高)のFWに反応したDF山口幸太(4年=四日市中央工高)は無我夢中でボールに飛び込む。「ああいう感じのゴールは得意ななんです」。2試合連続ゴールを挙げた絶好調男は平然と言ってのけた。

 勝負強さは高校時代から折り紙つきだった。対戦相手のDF谷奥健四郎とは四日市中央工時代の同期。高校時代、エースFWとして活躍した実力を誰よりも知る谷奥は、試合前からイレブンに警戒を強めるように話していたという。「アイツは89分消えていても、1プレーで仕事をするタイプ」。まさしく、土壇場のラスト1分で大仕事をやってのけた。

 昨季もレギュラーとしてインカレ優勝を経験している山口だが、今季終盤はレギュラー落ちの屈辱も味わっていた。坂本康博監督は、「むちゃくちゃなファウルをするし、集中力切れるし…。リーグ戦の後半はほとんど使わなかった。ただ練習風景を見ていてやっと集中してきたなということで使いました」。

 攻撃的DFとして誰もが一目を置く存在。ただ卒業後の進路はまだ決まっていない。「インカレが勝負。プロを目指しているので」。昨年も進路未定だったFW伊佐耕平(現大分)やMF山本大貴(現鳥取)がインカレで活躍してプロへの道を切り開いた。「2連覇を目指している。1戦1戦、頑張っていきたい」。チームのためであり、自分のため。元FWの嗅覚でアピールしながら、Jクラブからの吉報を待つ。

(取材・文 児玉幸洋)
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