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[MOM1238]大宮ユースDF高山和真(3年)_トップへの練習参加でヘディング磨いたDFが無失点に貢献

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.14 高円宮杯プレミアリーグ参入戦1回戦 大宮ユース 1-0 大阪産業大附高 広島皆実高G]

 相手にボールを持たれても、押し込まれても、最後の壁は破られなかった――。大宮アルディージャユースのディフェンスラインの中心で、大阪産業大附の前に立ちはだかっていたのが、トップ昇格の内定しているCB高山和真だ。

 後半はシュート0本という苦戦の中でも、出色だったのが彼のヘディング、クロスへの対応だ。彼はトップチームへの練習参加が転機になったと振り返る。「プロの選手はクロスの精度がすごく高い。自分がそこに行くには、対応をしっかりしなければいけないと思った」と高山は口にする。彼がトレーニングでマッチアップしたのはズラタン、ムルジャといった、ワールドクラスで190㎝級の猛者たち。高校生が彼らに翻弄されるのはある意味で当然だが、プロの世界へ打って出るからにはそういう選手を抑えねばならない。

 高山は策を練った。「早く下がって早く準備して、強く弾くということを意識してやっています」(高山)。クロスの上がるタイミングやコースを予想し、準備をすることで、彼の防空能力はより洗練された。高山は「勉強にもなったし、自信にもなった。そこはいい守備ができたと思います」と自らの脱皮と、この日のプレーを振り返る。

 一方で攻撃面は悔しさの残る90分だった。「自分の持ち味はヘディングだけではなく、左足のキック、縦に付けるボール。そういうところは0点」と、彼は大産大附戦の自分に厳しくダメを出す。CBとしての位置取りの低さ、攻め上がりの乏しさが、後半の悪い流れを生んだ部分はあるだろう。彼自身も「自分が前に進入すれば、DFの背後にもっと精度の高いボールが付けられる。そうすればチーム全体で押し込めた」と反省を口にする。

 とはいえ、大宮は最低限の結果を掴み取った。チームはプレミア昇格に望みをつなぎ、高山も苦戦のリベンジを果たし、自らを磨く機会を得た。「厳しい戦いでしたけれど、これが参入戦だなと改めて痛感しました」と高山は次戦に向けて気を引き締めていた。

(取材・文 大島和人)
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