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[プレミアリーグ参入戦]ふたつの目標達成誓うF東京U-18、まずは「プレミア復帰」をクリア!!

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[12.15 プレミアリーグ参入戦2回戦 清水桜が丘高 0-2 FC東京U-18 広島一球]

 15日、高円宮杯U-18サッカーリーグ2014 プレミアリーグ参入戦2回戦が行われ、初のプレミアリーグ昇格を懸けた清水桜が丘高(東海1、静岡)と3年ぶりとなるプレミアリーグ復帰を狙うFC東京U-18(関東2、東京)との一戦は、FW大熊健太(2年)とFW蓮川雄大(3年)のゴールによってF東京が2-0で快勝。11年以来となるプレミアリーグ復帰を決めた。

 シーズン最後に狙うふたつの目標達成。F東京がまずひとつめのターゲット「プレミア復帰」をクリアした。東海王者・清水桜が丘との一戦は前半、自陣に砦を築いた相手をF東京がじわりじわりと攻め立てて行く。そして前半26分、F東京は自陣で相手のクリアボールをCB高田誠也(3年)が拾うと、そこから30本近くのパスをつないで先制点をもぎ取った。右DF岡崎慎(1年)と左DF大西拓真主将、高田の最終ラインでボールを動かしながら、引いて受けに来るMF安部柊斗(2年)やMF高橋宏季(3年)、大熊、蓮川へパスを出し入れして相手の隙を狙ったF東京は、清水桜が丘の守りが右寄りになったところを突いて高田が正面左寄りの安部へ鋭いパスを入れる。これを安部がダイレクトではたくと、FW渡辺龍(3年)がDF2人をひきつけて足裏で1タッチパス。ぽっかりと空いた中央のスペースへ走りこんだ大熊が左足ダイレクトで鮮やかにゴールへ流し込んだ。

 佐藤一樹監督が「(終盤まで徳島市立の堅守に苦戦した)昨日と同じ形になりかけていたんですけど、スイッチの入れどころを探しながら前に出た瞬間ぐっといい関わりで、ああいう形で点が獲れて緊張感が取れた」というゴールによって先制したF東京は、35分にも左サイドのMF小山拓哉(2年)を起点に大熊、渡辺とつなぐと、中央に入ってきた小山の1タッチのスルーパスで抜け出した蓮川が右足シュートをゴール右隅へ沈めて2-0と突き放した。2点ビハインドの状況でも前半は割り切って守備に重きを置いた清水桜が丘に対し、F東京は37分にも大熊のヒールパスに飛び込んできた安部が右ポスト直撃の右足シュート。44分にもMF長澤皓祐(3年)の左足シュートがゴールを襲うなど攻め続けた。

 ただ、「後半は仕掛けてくる」という予想通りに後半は清水桜が丘が前に出てきた。清水桜が丘は7分、MF大石竜平(3年)の右サイドからの折り返しをMF金山晃典(3年)が右足で合わせると、12分にはカウンターからFW信末悠太(3年)と大石のふたりであわやのシーンをつくり出す。F東京も13分に長澤の右クロスを前日のヒーローでトップチーム昇格内定のFW佐々木渉(3年)が頭で合わせたほか、長澤や蓮川がサイドのスペースを鋭く突いて3点目を狙う。1タッチのパスでゲームをつくる高橋やアイディアあるパスを見せる佐々木の技術、そして長澤の運動量などを駆使して試合を決めるチャンスもつくったF東京だったが、この試合が3年生にとって最後の公式戦となる清水桜が丘の思いも特別。高い位置からボールを奪いに行くと、最終ラインでもCB鈴掛涼(3年)や越水旋太(3年)が身体を張った守りを見せる。そしてパスの出し手と受け手が迷うことなくスペースを狙う清水桜が丘らしいサッカーで反撃。ただ、19分に大石が放った右足ミドルはGK伊東倖希(3年)の正面を突き、29分にMF篠崎顕(3年)が放った左足シュートも枠を捉えなかった。

 大石や信末を中心に勢いのある攻撃を見せていた清水桜が丘。1点奪い返していれば、さらに推進力を持って前に出ることができたかもしれない。だが、対人守備、空中戦の強さで会場を沸かせていた1年生DF岡崎と大西、高田の3年生コンビ中心に守るF東京ゴールをこじ開けることができない。また技術力の高い相手にボールを握られ、自陣深くまで押し返されてしまった清水桜が丘は最後まで1点を奪うことができなかった。

 さすがに東海王者の迫力ある攻撃に押し込まれるシーンもあったが、F東京はほぼ危なげのない戦いぶり。リスクを回避しながら終盤の決勝点によって1-0で勝利した徳島市立高との1回戦に続き、ゲームをコントロールして勝ち切る強さを見せた。佐藤監督は前日の1回戦終了後、「(今年のチームは)監督誰がやっていても勝てるんじゃないかなと。ドロンパ(の人形を)置いておいても勝てるチームに最終的にはなってくれと言っているので」と微笑んでいたが、この日も「前回の徳島市立戦は硬さがあったんですけど、基本的にはやるときはきっちりやれる選手たちなので、ボクが火をつけるよりも自分たちで勝手に火をつけてコミュニケーション取りながらゲームを進められる選手たちなので、そういう意味では自立している部分をきょうは発揮してくれたと思う。途中おかしくなりそうな時にボクが軌道修正するだけで本当にそういうチームになってきた」。指揮官が大きな信頼を寄せるほど自立したチームになっている。

 F東京が今年のシーズン当初に掲げた目標は日本一とプレミアリーグ昇格。この日目標をひとつ達成したが、20日にJユースカップ準決勝・G大阪ユース戦を控えるチームはすぐに切り替えてG大阪戦へ意識を傾けていた。大西は「(プレミアリーグ昇格は)本当に目標にしていたんで嬉しいですけど、しっかり切り替えてこの勢いであとふたつ勝って日本一になりたいです」と宣言。蓮川は「(今大会は)東京のサポーターの方も広島までわざわざ来てくれた。大阪にも来てくれると言ってくれているサポーターの方が多いので、サポーターの力も借りて最後2試合勝って、笑って、卒業したいですね」。この日、山をひとつ越えたF東京は、あと2勝を果たしてJユースカップ決勝が行われるヤンマースタジアム長居で最高の笑顔を見せる。

(取材・文 吉田太郎)
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