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[MOM1278]中京大中京FW小原羽矢駄(3年)_指揮官のイズム継承する“岡山2世”

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[12.31 全国高校選手権1回戦 中京大中京1-0長崎総科大附 NACK]

 指揮官のイズムを最も継承している選手かもしれない。後半10分、MF大城佑斗(3年)のスルーパスに反応したFW小原羽矢駄(3年)が競ったDFより一歩前に抜け出すと、体勢を崩しながらも、左足でゴールネットに蹴り込んだ。

「あれは考えていた。かなり意識していました。そこが武器なのかなと思っています」。決勝点を挙げたヒーローは、狙い通りのプレーに満足げだった。

 もともと得意としていたプレーだが、かつて“ミスター・グランパス”と呼ばれた岡山哲也監督の指導によって、そのプレーはより洗練されていた。「高校1年生から磨いてきた」と話すプレー。体格もほぼ同格とあって、指揮官のアドバイスはより身近なものとして感じることができた。まさに3年間の賜物。岡山監督も「美しい崩しだった」と称えた。

「選手権の雰囲気はこれまでとは全然違った。試合が始まってからは緊張もあった。でも初戦乗り切ったことで、あとはノビノビやれるんじゃないかと思います」

 かつて指揮官は「チャンスは多く作るけど、肝心なときに決めない。だから、岡山哲也みたいな感じじゃない?」と話したことがあった。ただここぞの勝負強さを持つあたりも“岡山2世”の系譜をしっかり踏んでいる。目標はもちろん「全国制覇」。初戦突破にまずは安堵している様子だったが、ここで満足するわけにはいかない。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 児玉幸洋)
【特設】高校選手権2014

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