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[選手権]瀬口が2試合連続PK阻止!!小川の初得点も生まれた流経大柏が3回戦進出

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[1.2 全国高校選手権2回戦 流通経済大柏高1-1(PK5-3)矢板中央高 フクアリ]

 流通経済大柏高(千葉)と矢板中央高(栃木)による第93回全国高校サッカー選手権2回戦が、2日、フクダ電子アリーナで行われた。後半に入ってMF小川諒也(3年=F東京内定)のゴールで流経大柏が先制した試合は、FW関岡亮太(3年)のゴールで1-1の振り出しに。そのままPK戦までもつれると、GK瀬口隼季(2年)が2試合連続でPKをストップ。流経大柏が5-3でPK戦を制し、3回戦へと駒を進めた。

 先制パンチは白いユニフォームの流経大柏。右サイドへの浮き球に抜け出たFW高沢優也(3年)がDFを1人かわして中央へ入れると、MF久保和己(3年)に合わせる。しかし、シュートに勢いはなくGK櫻井武史(3年)がキャッチした。

 その後はボールがおさまらない展開に。矢板中央は長いボール蹴り込んでいくが、精度を欠いてシュートまで持ち込むことができない。対する流経大柏もロングボールのサッカーに「合わせてしまった」(DF廣瀧直矢)。それでもサイドで起点をつくろうとしたが、2トップにボールが入ったところで矢板中央が厳しく寄せて自由を与えられず時間は経過。前半終了間際の37分にはMF澤田篤樹(3年)のミドルシュートが矢板中央のゴールマウスを捉えたが、GK櫻井がしっかりとセーブした。

 こう着状態を打破するべく流経大柏は後半開始と同時に、県予選から選手権1回戦まで4試合連続で得点中のFW福井崇志(3年)を投入する。そして迎えた後半8分、ドリブルで仕掛けた久保がタッチライン際からシュート性のクロスを入れると、矢板中央の選手に当たりこぼれ球に。これを小川が左足で押し込んで流経大柏が先制する。

「1-0で勝てると見ていた」と本田裕一郎監督は回想したが、スコアが動いたことで試合展開も急転、両校とも積極的に攻めに出る。流経大柏は高沢の縦パスに福井が反応し、左足を振り抜いたが、ゴールマウスを捉えることができなかった。1点を追う矢板中央は失点後にFW森本ヒマン(2年)を投入したことで攻撃が活性化。左サイドでスピードを武器に突破を試みる。すると後半17分、MF今泉航希(3年)が左サイドからロングスローを放り込むと、ボールはファーサイドで待つFW関岡亮太(3年)へ。右足を振り抜くと、豪快にゴールネットに突き刺さった。

 1-1になったことで流経大柏の攻撃は加速。右サイドから久保が鋭い突破で活路を見出すと、29分、久保のスルーパスから福井がGKと1対1の決定機に。しかし、シュートはクロスバーに嫌われてしまう。流経大柏は80分を通じて12本のシュートを浴びせたが、2点目を奪うことができず、2試合連続でのPK戦に突入した。

 流経大柏はGK瀬口隼季(2年)が初戦に続いてPKを1本ストップ。「練習ではダメで、これはPKで負けるな」という指揮官の不安を払拭し、5人全員が成功させると、5-3で勝利をつかんだ。

「このゲームの収穫は、パワープレーでこられても大丈夫だということ。セカンドボールがよく拾えたし、最初のDFが逃げずに競り合った。もっと(空中戦で)勝てないと思っていた。みんないい経験になったんじゃないかな」(本田監督)。新たな自信をつかんだ流経大柏。明日行われる3回戦では、水橋高(富山)と激突する。

(写真協力『高校サッカー年鑑』)

(取材・文 奥山典幸)
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