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[MOM1297]立正大淞南DF平田健人(3年)_打った本人も「パニック」の決勝ミドル

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.3 全国高校選手権3回戦 尚志高0-2立正大淞南高 フクアリ]

 打った本人も驚くスーパーゴールだった。立正大淞南高(島根)は0-0の前半32分、こぼれ球を拾ったDF平田健人(3年)がPA外から右足を振り抜く。「とりあえず思い切り蹴ろうと思った」という渾身のミドルシュートにはアウト回転がかかり、豪快にゴール右上隅に突き刺さった。

「試合では点を決めたことがなかったのでパニクった」と苦笑いを浮かべた右サイドバックに南健司監督も「確実につなぐ、確実に守るタイプ。あまりシュートまでという感じの選手ではないけど、ここ一番で決めてくれるのはさすが」と賛辞を惜しまなかった。

 負けられない理由があった。奈良県出身の平田にとって、同じく準々決勝進出を決めた京都橘高(京都)のFW中野克哉(3年)は中学校の同級生で、中学時代は一緒にYF NARATESOROでプレー。大会前には「ベスト4になったら当たるから、お互いに勝ち上がって準決勝で対戦しよう」と誓い合った。その京都橘は第1試合で先に準々決勝進出を決めていた。旧友との約束を果たすためにも、ここで敗退するわけにはいかなかった。

 大会が始まってからもLINEでやり取りをしているという中野との“再会”まで、あと1勝。立ちはだかるのは流通経済大柏(千葉)だ。「流経の左サイドはプロに行く選手。同じサイドになるので、そこから攻められるかもしれないけど、僕が抑えたらチームも勝てると思う」。今大会注目選手の一人であるDF小川諒也(3年=F東京内定)とのマッチアップに闘志を燃やしていた。

(取材・文 西山紘平)
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