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[DAYS×ゲキサカ連動企画vol.46]前橋育英MF鈴木徳真(3年)

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[1.5 全国高校選手権準々決勝 前橋育英高4-0京都橘高 フクアリ]

 前橋育英高(群馬)のボランチ・MF鈴木徳真(3年)は、ピッチの誰よりも大きな存在感を放っていた。攻撃の場面では、ほとんどミスなくボールを配給。決して安全なパスではなく、長短のパスを使い分け、ときには鋭いスルーパスを何本も通し、2得点を演出した。守備の場面でも貢献度は大きい。ダブルボランチを組むMF吉永大志(3年)のほうが高い位置を取るため、鈴木はDFラインの前で1人構えるシーンが多かったが、豊富な運動量と巧みなポジショニングで、中盤の広域をカバー。八面六臂の活躍を見せる攻守の大黒柱だ。

 それでも驕ることはない。山田耕介監督から「点を取れ」と喝を入れられ、それを実行したFW陣には賞賛を贈るが、自らの出来への言及は避け、1選手としてチームプレーに徹する。「自分のことも評価したいんですけど、なかなか……。チームのために動きたいというのがあって。勝利のためにできることを常に考えています」。ピッチの内でも、外でも、クレバーな印象を抱かせる。

 前橋育英は、鈴木とMF渡邊凌磨(3年)というU-19日本代表2選手を抱えている。当然相手のマークも集中するし、世間からの注目度も高い。渡邊はその状況を客観的に捉えられている。「代表が2人いるのに結果を残せないのは、自分と徳真の力不足だと周りからは見られちゃう。結果を残せば、あの2人がいるからとなる。自分たちが力を発揮すれば、負けるチームではない」。

「今年の育英は本当に仲が良いので、本音で語り合える」とチーム状況を語る渡邊は「徳真としゃべることが多い」という。ときにはぶつかり合うこともあるが「解決するときは納得できる。そういう相手は徳真しかいない」と絶大な信頼を寄せる。

「点を取って、無失点という理想的な形」(鈴木)で終えた準々決勝。「この1週間、リラックスするところはして、やるところはやるという基準をつくらなければ、次の試合にも影響する。ちゃんとした準備をしていきたい」。目標とする「日本一」まであと2勝。前橋育英のエースナンバー「14」を背負うキャプテンは、チームの勝利への道筋を冷静に見つめる。

(取材・文 奥山典幸)
 『DAYS』は、何の取り柄も特技もない少年・柄本つくしが、サッカーの名門・聖蹟高校に入部したことで始まる灼熱×感動×奇跡の高校サッカー漫画だ! 現在、週刊少年マガジンで連載中。
 そして今回、柄本つくしのように、“泥臭くチームのために献身的に走る”全国のサッカープレイヤーを応援していく企画がスタート! 各地の高校世代のゲームの中から、毎週つくしに負けない“熱さ”を持った選手をピックアップしていく。全国のサッカープレイヤーは要チェックだ! 次の“つくし”はキミかもしれないぞ!!

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