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日本vsパレスチナ 試合後の選手コメント

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[1.12 アジア杯D組 日本4-0パレスチナ ニューカッスル]

 日本代表は12日、アジア杯グループリーグ第1戦でパレスチナ代表と対戦し、4-0で快勝した。前半8分、MF遠藤保仁のミドルシュートで先制すると、同25分にFW岡崎慎司が追加点。前半44分にはFW本田圭佑のPKで3-0と突き放した。後半4分にもDF吉田麻也がセットプレーから加点。大会初戦を4-0の完封勝利で飾った。

以下、試合後の選手コメント

●FW本田圭佑(ミラン)
―PKで1点取ったが?
「大きいですね。どういった形であれ、得点は自分自身に自信を与えてくれる」
―後半はなかなか点が入らなかったが?
「若い選手が入ってくると、フレッシュだけど、点を取りたい、結果を出したいというのがある。もちろん、もともといた選手も点を取りたい。全員で行きたくなる。そういうサッカーになるのは悪いことではないけど、単調で速すぎるというのは今日は裏目に出た。4-0で、相手が攻めに来ない状況では裏目に出たけど、0-0の拮抗した展開であればいいことだと思う」
―星稜が優勝したが?
「聞きましたよ。それを聞いてくださいよ。今日はそっちでしょ。ベスト4まで行ったとき、3年連続と聞いて。僕のときはベスト4がすごく難しかった。それが3年連続で行くぐらいに成長している。悲願ですよね。このタイミングで優勝というのは。事故は不幸だけど、(優勝は)明るいニュース。先生におめでとうと言いたいですね。回復に向かっているとは聞いている。1日も早く元気な姿を生徒に見せてほしい。優勝したということにはすごい価値がある。長年、優勝したいと願っていたから。理事長含め、星稜に関わる全員が喜んでいると思う」

●FW岡崎慎司(マインツ)
「4点で終わった反省もあるけど、初戦は大事だし、入らなかったにしろ、攻撃し続けたのはよかった」
―1得点に満足している?
「ゴールに関しては満足しているけど、チャンスの数には満足していない。自分がシュートを打つ回数が少なかった。自分で(シュートを)打てる状況をつくらないと。ダイレクトではたくところとかはよかったけど、最後、決めるところでもっとチャンスに絡みたい」
―レスターへの移籍もう噂されているが?
「もう終わったこととして、考えないようにしている。アジア杯に集中したい」
―初戦で点を取ったが?
「FWとして初戦から点を取れるのはいいこと。これを取り続けられるようにしたい」
―香川のシュートを頭で角度を変えたが?
「(香川のシュートが枠に)入っていたら申し訳ないけど、たぶん外れていたと思う。来るだろうなというところにボールが来た」

●FW乾貴士(フランクフルト)
「もっと得点に絡みたかった。(長友)佑都くんはいいタイミングで上がってきてくれる。自分が中で受けたり、2人の関係性はよかった。それをどんどん出していければ」
―遠藤のミドルシュートをアシストしたが?
「ミドルもそうだし、あそこでヤットさん(遠藤)が持ったらみんな裏を狙える。他の人も空くし、ヤットさんもああやってミドルシュートが打てるので」
―左サイドの連係に手応えは?
「相手のレベルが上がれば難しくなると思うし、もっと精度を上げていきたい」
―流動的に動いていたが?
「相手がマンマーク気味に来ていた。動き回ればディフェンスが混乱すると話していた。ただ、サイドに張る場面も必要だし、できた部分とできなかった部分がある」
―香川との連係は?
「(香川)真司は視野が広いし、動き出しを見てもらっている。真司だけじゃなく、パサーがいるので、前を向いたときに動き出せば何かが起こる。そこは意識している」
―ハーフタイムで交代となったが?
「悪いプレーだから代わったとは言われていない。良かったと言ってもらった」

●FW武藤嘉紀(F東京)
「もっともっと貪欲に行っていいところもあった。初戦で周りに気を遣うところもあって、自分で行くところと周りを使うところでもっとはっきりプレーすればよかった。もっともっと自分らしさを出さないと。次、出場する機会があったら今日のようなプレーでなく、自分らしさを出して日本の勝利に貢献したい。次も同じミスをしたら意味がない。公式戦は初めての経験で、硬さもどこかにあった」

●MF遠藤保仁(G大阪)
―早い時間に先制点を決めたが?
「先制点はどの試合でも大事。引かれる相手に対して先に取られると、崩すのは難しくなる。先制点を取れば状況はかなり有利になるし、次の試合も先制点が取れれば、自分たちが狙っている形になると思う」
―4年前の初戦は苦しんだが?
「チャンピオンにならないと、いいスタートを切っても意味がない。いいスタートを切って、それがチャンピオンにつながったとなればいいと思う」
―インサイドハーフのポジションについては?
「攻撃は自由に、前の3人と絡んで自由にやれている。やっていて楽しいし、状況によっては下がって受けることもできる。ゴールも狙っていきたいし、まだ手探りだけど、ここまではうまくいっていると思う。ここから新しい発見もあると思うし、今のポジションでさらに結果を出していければ」
―ゴールが増えているが、心境の変化?
「前がパックリ空くからです。ホンジュラス戦もパックリ空いていた。状況によって打てるときは打っても良いと思うし、目の前に敵がいたら99%くらい打たないと思う」
―風は意識した?
「ふかさないようにというのは意識した。とりあえず枠に飛ばすことを意識した。下が濡れていたので、あまり強いシュートではないが、コースが良かったんだと思う」
―股抜きだったが?
「全然狙っていません」
―ミドルシュートが増えているのは、新しいチームの形なのか?
「ボランチのときより5mくらい前に出ているので、その差が大きいのかなと思う。3トップなので、クロスの位置とかでDFがかなり引っ張られるというのもある。僕自身がどうというよりはチーム全体の動きがそうなっているのかなと思う」
―遠藤選手自身は南アフリカW杯のときのほうがミドルシュートが多かった。ブラジルW杯は少なかった。
「はい。状況ですよ。もちろん前に上がれば、それだけゴールに近づくので、そういう状況が増えるのは当然。特別、自分の中で何か意識が変わったということはない。点が入っているのでそう思われがちだけど。自分が打てる良い体勢なら狙っていきたい。前にいるから自然にそうなるし、ペナルティーエリアに入る回数というのは前の代表より増えている。もっとチャンスは出てくると思う」
―周りの選手の生き生き度合いは?
「もう少し時間はかかると思うし、この大会で良い結果が出せれば自信も深まるでしょう。まだすべてが噛み合っているわけではない。ただ、少しずつ良くなっていると思うので、これを続ければより良い攻撃と良い守備ができるのではないかと思う」

●MF香川真司(ドルトムント)
―ペナルティーエリア内に何度も入っていったが?
「飛び出していく姿勢は常に意識していた。ただ、クロスの精度という意味ではもっともっと上げていかないといけない。枚数がそろっていると思うので、個人的にもそういうところの精度は次の試合で上げていかないといけない。ただ、初戦は難しいし、うまく無失点で試合を運べたのは良かったかなと思う」
―インサイドハーフでのプレーは?
「あそこでボールを受けてからの質というのは経験が必要。難しさを感じるところはある。やっているうちに慣れるところはたくさんあると思う。修正していかないといけないところも多い」
―岡崎選手のゴールのアシストになったシュートの場面は以前ならあそこでパスを出していたのでは?
「こぼれ球が来たときに一瞬、パスを出して前に行くかどうか迷いがあったが、シュートという意識を持っていたので、そこはシュートを打っていいやと。その中で押さえて打つことを意識したらうまくあのコースに飛んでくれた。それがゴールにつながった」
―シュートは枠内だった?
「枠には入っていなかったと思うので、結果的には(岡崎が)触ってくれて良かったと思う」
―ボールタッチは?
「細かいミスがあるのでそこは修正していきたいし、僕としてはもっと上げていく必要があるかなと思う」
―吉田選手のヘディングシュートのアシストになったパスは?
「ああいうところのイメージは良かったが、シュートという選択肢もあった。ゴール前だからそういう意識や、仕掛けの意識が必要になってくるかなと思う」
―出したあとにもう一度もらいたい?
「そうですね。パスを出してからさらに前にランニングしていくことが求められる仕事だと思う。それが自分の良さですからね、パス&ゴーは」
―難しいと言っていたのはどういうこと?
「3-0や4-0になってから、相手が守備を固めてきたので、そこでの精度を高めないといけないし、前半に関しては中盤にいて、前への意識があっても精度が伴っていないというのがあった。出し手になる回数が多いので、出しどころやタイミングは試合を積みながらだと思う」
―久々に清武選手と長い時間プレーしたが?
「キヨ(清武)は技術のある選手だし、彼も結果を求めている。そういうところはお互い似ていると思う。感覚もあると思っているので、試合を重ねていきたい。キヨ自身もああいうところのポジションはなかなか慣れていないと思うので、試合で慣れていく必要があると思う」 

●MF長谷部誠(フランクフルト)
「もちろん勝てたことはよかったと思うけど、試合を通して言えば、満足できるレベルの試合ではない。(試合後の)ロッカールームの雰囲気を見ても、だれ一人満足していない。もっと点が取れたと思うし、勝てたことはよかったけど、切り替えたい。次の試合は別物になる」
―不完全燃焼?
「後半、試合がほぼ決まっている中で、僕を含めて小さなミスが多かった。たたみかけるところがなかった。グループリーグは得失点差で決まるかもしれないし、集中してやり切るところが足りなかった」

●MF清武弘嗣(ハノーファー)
「決められるチャンスはあったし、次はもっと強い相手になる。チャンスは少なくなると思うけど、その中でいい準備をしてやっていければ」
―よかったところは?
「そんなにないですよね。もうちょっとできると思うし、リズムよくやれればよかったけど、ちょっと難しかった。久々にA代表で日の丸を付けて、ああいうメンバーの中に入って、ちょっと探り探りだった。次はよくなるんじゃないかと思う。とりあえず切り替えて、イラク戦に勝ちたいし、2連勝したい」
―2つのポジションでプレーしたが?
「交代で出る選手がいいパフォーマンスを見せられるとチームとして良いと思う。総力戦になると思うし、いい準備をしたい」

●DF酒井高徳(シュツットガルト)
―4年越しのアジア杯デビューだったが?
「あまり緊張するタイプではなかったけど、久々に少し緊張した。相手がどういうタイプか分からなかったので手探りになって、前半は後手後手に回ってしまった。それでも、時間が経つにつれて相手との関係に慣れてきて、対応できたのは良かったと思う」
―試合全体の評価は?
「勝てたことが良かったかなというくらいですかね。僕もそうだし、チームも時間帯によってはミスがあった。簡単に奪われても相手のチャンスにならないときがあったが、残り2試合の相手はそれをチャンスにされてしまうと思う。先制点を取れたことは良かったし、試合の流れ自体は良かったけど、簡単に失ってしまったり、カウンターになりそうなボールの奪われ方をしたところもある。そういうところを突き詰めないといけない。今日の試合をもう一度続けてやるというよりは、一度ゼロにして、対イラクということしっかり見つめ直さないといけない」
―スペースがあってもあまり上がらなかった?
「(本田)圭佑くんが割と中にいたので自分が上がるスペースは結構あったけど、タイミング次第かなと思っていた。前半、相手側のベンチのコーチが俺に付くように指示していたので、サイドハーフの選手も頑張ってケアしたり、サイドバックの選手も来れる状況をつくっていて、フリーという状況があまりなかった」
―左SBの長友選手を見ながらバランスを取った?
「こういう大会で目立ちたい、活躍したいという気持ちはもちろんあるが、僕は攻撃の選手ではない。バランスを取ることが重要だし、DFしてはリスクを一番に考えてやらないといけない。2点目を取ったとき、今日はそんなに(前に)行かないで、佑都くんに任せようかなと言った。行きたいところもあったけど、ステイしておきますというところもあった。ただ、行かないと相手も警戒しないので、そのあたりの駆け引きは引き続きやっていきたい」

(取材・文 西山紘平、矢内由美子)

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