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[MOM1312]水戸啓明MF鬼澤龍汰(2年)_「気の利く」ボランチは171cmのヘディンガー

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.24 茨城県新人大会準決勝 明秀日立高 0-2 水戸啓明高 鹿島ハイツ2]

「競り合いで負けなかった。中盤でそこ負けなかったら試合で優位に立てる」。水戸啓明高のMF鬼澤龍汰(2年)はその言葉通りに中盤の競り合いで存在感を発揮。コンビを組むボランチとの距離感、相手FWへのパスコースを切ることを考えてポジション取りをしているというMFは、対戦した明秀日立からも「気が利いていた」と評価されるほどのプレーで勝利に貢献した。

 昨年からの経験者である鬼澤の強みはヘディングだ。身長は171cmと大柄ではないものの、「(空中戦は)タイミングですね。バランス取ることと空中戦が武器」とという強さを準決勝、決勝でも発揮。特に決勝では自身よりも10cm以上身長の高いFW宇都木智也擁する古河一高にほとんど競り勝った。巻田清一監督は「ヘディングしかない」と苦笑するが、「(空中戦で)勝つウェートが大きかったので、周りもボールの落ちどころを予測できた」と決勝戦勝利の要因のひとつに挙げていた。

 課題は運動量。連戦となった決勝前に指揮官は冗談で「鬼澤以外に走れないヤツはいるか?」と選手たちに尋ねていた。圧倒的な運動量を誇るMF坂本信光主将らに比べると、まだまだ運動量は認められておらず、それを本人も自覚している。「走れないので。もっと動けるように。もっと攻撃参加もしたい」と意気込んだ鬼澤は「競り合いとかも(どんな)デカい相手に負けないくらいになること。チームの柱になりたいですね」。慢心することなく、努力を続け、運動量も向上させてチームの柱になる。 

(取材・文 吉田太郎)

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