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川崎F下部組織1期生がプロへ…三好「後輩たちのためにも道しるべを」

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 川崎フロンターレの下部組織1期生が、プロの舞台に立つ。下部組織創設2年目の2007年より1期チームに在籍しているMF三好康児(写真右)は、「アカデミーに力を入れているクラブなので、その1期生ということで責任は重い。後輩たちのためにも、その道しるべを作っていければいいなと思ってます」と力を込めた。

 ともに昇格するDF板倉滉は、U-12チーム創設当時から在籍。三好は1年遅れる形でチームに入った。抜群のテクニックを武器にみるみる成長。U-15世代になると、代表の常連になり、2013年にUAEで開催されたU-17W杯にも参加した。

 順風満帆かに思えたキャリアに暗雲が垂れ込めたのは、2013年12月。試合中に右ひざを負傷。右ひざ前十字靱帯断裂で、全治10か月の診断を受けた。「高3はほとんどプレーしていない」と話すように、ようやく復帰できたのは昨年10月。「とにかくサッカーが出来て楽しかった」と、うれしい気持ちはあったが、「まだまだですね」と本来の力を出し切れていない歯がゆさも残っている。

 怪我で試合に出れない中でも、クラブからは6月にトップチームへの昇格が告げられていた。そしてチームのエースであるMF中村憲剛が入団時に付けていた背番号26を与えられたことからも、期待の大きさは伺える。「伝統のある背番号だと思うし、自分の誕生日も3月26日なので、いいなと思ってます」と笑顔を見せた三好。川崎F下部組織の最高傑作との呼び声高い、“在籍9年目のルーキー”が、プロのキャリアをスタートさせる。

(取材・文 児玉幸洋)

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