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来季柏加入内定の“酒井宏2世”…流経大DF湯澤「三冠を目指す」

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 決して満足はしない。昨シーズン、総理大臣杯と大学選手権の二冠を達成した流通経済大DF湯澤聖人だが、「満足したら、そこで終わりです」とストイックな姿勢を示した。

「昨季はインカレ(大学選手権)を初優勝したことで、一つの目標を達成できましたが、次は新たな目標を立てないといけません。関東リーグで8位に終わったことで、今季はリーグ戦に力を入れたいし、総理大臣杯とインカレでも頂点を目指したい。満足しないことが、ある意味、自分の中では幸せなことだと思っているので、新たな目標をどんどん立てて成長していきたいです」

 どん欲な姿勢を見せる男は、早々と進路を決めた。15年1月16日に2016シーズンより柏レイソルへの加入内定が発表された。「大学の試合に絡むのはもちろんですが、特別指定選手になってJリーグの試合にも絡みたい思いがあったので、進路は早く決めようとしていました。レイソルから話を頂いて、『自分の中で確実に成長できる』『(吉田達磨)監督が自分のことを理解してくれている』と感じたのでお世話になることを決めました」と決断の理由を話した。

 すでに柏のキャンプにも参加し、「レイソルは選手の一人ひとりが練習から高い意識でやっていた」と刺激を受けたようで、「先輩方から多くのことを学んでいきたい」と意気込んだ。

 仕事場は右SBで、豪快な攻め上がりから高精度のクロスを供給して決定機を創出。その姿は12年まで在籍したDF酒井宏樹(ハノーファー)を彷彿させ、「キャンプでも(酒井宏に)似ていると言われました」と明かした。「最初は『顔が似ている』とイジられましたが、時間が経つと『やっぱり、似てないな』と言われて…」と苦笑したが、「でも、段々と『プレースタイルやプレーする姿が似ている』と言われるようになったんです」と好きなSBの一人と話す酒井宏との比較に笑顔を見せた。

 2月26日から広島で行われるデンソーカップチャレンジ、7月に開催予定のユニバーシアードなど全日本大学選抜での活動も多くなりそうだが、軸は所属する流経大にある。「一昨季は一冠、昨季は二冠ときていますがチームとしては不安定なところがあるので、そこをもっと成長させていきたい。個人の結果にこだわるのは当然ですが、まずはチームのためにという思いが強いし、三冠を取りたい」と大学最終学年で、関東リーグを含めた三冠獲得を目指すと胸を張って答えた。

(取材・文 折戸岳彦)

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