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明大に大学選抜にU-22代表…“三足のわらじ”に意欲的なDF室屋「幸せなこと」

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 今年は勝負の年。U-22日本代表にも名を連ねる全日本大学選抜DF室屋成(明治大)は、15年をそう位置付けしている。3月にはU-23選手権予選(リオ五輪アジア予選)、そして7月にはユニバーシアード競技大会が開催され、世界を相手に自分の実力を試す年となる。

 昨年8月に行われたトレーニングキャンプで手倉森ジャパンに初招集された室屋は、その後のアジア大会、タイ・バングラデシュ遠征、そして2月11日から行われるシンガポール遠征にも招集され、同代表の常連メンバーの一人になった。しかし、本人には常に危機感があるようで、「シンガポール遠征にも選ばれるか分からなかったので、選ばれてホッとした気持ちがあります」と胸をなで下ろした。

 しかし、代表に呼ばれ続けることで心境にも変化が生まれてきていると明かした。「テグさん(手倉森監督)がずっと選んでくれていることに感謝しています。だからこそ、自分が思っている以上に信頼されているのかなと思えるし、その期待に応えられるように自分の持ち味を出してチームに貢献していかないといけません」。

 昨年は年代別代表での活動も多く、「課題も見つかったし、収穫もあった」と振り返った。特に開催国・韓国にベスト8で敗れたアジア大会での経験は、自身にとっても大きな経験となったようだ。

「負けたときは悔しくて、自分の力の無さをものすごく感じましたが、個人的に自信を持ったプレーをできたと思います。去年1年間の中で一番、自分の成長につながった大会だったと思うので、代表の一員としてプレーできたことに感謝しています。だから、五輪予選のメンバーにもしっかり入りたい」

 U-22代表の活動だけでなく、明治大、そして全日本大学選抜での活動と多忙な1年を送ることが予想されるが、視線は上に向いている。「いろいろな環境でサッカーができるのは幸せなことです。今年は成長できる年だと思うし、自分にとって勝負の年になると思います」。決意を示した男は、まずは11日から行われるU-22代表のシンガポール遠征でアピールしようとしている。

(取材・文 折戸岳彦)

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