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日本高校選抜、東京五輪世代のリーダー候補、前橋育英MF鈴木徳真「悔しさが力に」

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 東京五輪世代のリーダー格を担うMF鈴木徳真(前橋育英高3年)は悔しい敗戦をプラスに捉えていた。全国高校選手権決勝は先制した星稜高を前橋育英が逆転。だが星稜は同点に追いつくと、延長戦の2ゴールによって逆転勝ちした。前橋育英にとっては、初の全国制覇まであと一歩にまで迫りながらの悔しい敗戦。だが鈴木は「悔しい思いをしたんですけど、それが今、いい形に悔しさが力になっています。もちろん、勝負ごとなんで勝ちが一番いいんですけど、(準優勝という)結果で生まれたいいこともあったのでプラスに考えています」と語った。

 インタビュー時など冷静に場面場面を分析して口にする鈴木だが、負けん気は非常に強い。2月8日から10日まで行われた日本高校選抜選考合宿では、駒澤大との練習試合で思うようなプレーができず。だが、翌日の紅白戦では「絶対に取り戻す」とばかりに際の部分で激しく、またひとつ、ふたつ先を予測したようなダイレクトパスや展開、DFの逆を取って前進するドリブルなど違いを見せつけた。そしてゴール、アシストも記録。納得のいく結果を残して選考合宿を終えた。

 昨年、U-17日本代表でキャプテンマークを巻いたMFはこのチームでもキャプテンシー、意識の高さを発揮している。練習試合ではピッチから下がっている際に、前橋育英のチームメートであるMF渡邊凌磨とともに素早く次の出場への準備をスタート。そのような点でも意識の高さを感じさせた。鈴木はいったん解散し、また2月末に集合する選抜候補の選手たちへ、各チームの代表としてもっとピッチ上、ピッチ外でも積極的に力を出してくれることを期待していた。

 注目された卒業後の進路はプロではなく、筑波大への進学を選択。筑波大が初めて1部から降格したことによって、大学でのサッカー生活は関東リーグ2部からのスタートとなったが「新しい地でどんどん活躍してまずは1部に上げること大学選抜に入っていける選手になっていきたい。環境に慣れながらどんどんチャレンジしていきたいと思っています」と意気込んでいる。

(取材・文 吉田太郎)
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