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[MOM1319]大津FW一美和成(2年)_FW転向1年弱の高校選抜候補FWが2発!

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[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[2.13 九州新人大会予選リーグ第1節 佐賀学園高 0-3 大津高 読谷村陸上]

 熊本県新人戦決勝で肉離れを起こし、復帰したのは2日前。それでも大津高の日本高校選抜候補FW一美和成(2年)が2得点でチームの初戦勝利に貢献した。まずは前半10分、MF河原創(2年)がボールを持つと一美は「裏に来るな、と信じて走っていたら上手く来たので収めて決めました」とタイミングの良い飛び出し、ボールコントロールから先制点。さらに19分にはMF河田健太郎(2年)が獲得したPKを右足でゴールへ沈めて2点目を奪う。

 怪我明けでまだコンディションは万全ではなかった。それでも、ふつうの選手ならばヘディングしそうな浮き球を胸で収めたり、身体の強さを活かしたキープ、強引にPAへ割って入っていくシーンを見せる。平岡和徳監督も「怪我上がりの割には。独特の高いボールを胸でコントロールしたり、身体は動いていたかもしれない」と評価する動き、そして2ゴールでエースとしての役割を果たした。

 今年は得点することにこだわっている。昨年の全国高校総体でチームは準優勝し、一美自身も決勝でポストプレーを次々と成功させるなど大会優秀選手に選出された。だが得点は6試合で1得点。「去年はポストプレーを意識していて、点を決めるのは3年生に任せていた。今年は点を決めることを意識している」という。新人戦は県大会決勝でゴールを決め、この試合でも2得点。目標としているストライカーとしての役割を果たしてきている。

 FWをはじめてまだ1年未満。中学時代からCBで本格的にFWに取り組んだのは昨年の総体予選からだ。「CBをしていた時はミスしたら失点というプレッシャーもあって、FWに上がったら伸び伸び自分らしくできている。去年は最初は戸惑いもあったんですけど、やっていくうちにFWが合っているなと感じた」というFWであっという間に周囲からの評価を獲得している。課題として取り組んでいる裏への飛び出しや攻撃時の運動量、そして得点数にもこだわって成長する大型ストライカー。「まずは県内3冠。日本一を獲りたい。チームのためにやれば、自分のためにもなる」という目標を達成して日本一のFWになる。

(取材・文 吉田太郎)

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