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U-15日本代表候補CB大桃、憧れのCBのように得点力発揮して決勝点

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 憧れの選手はレアル・マドリードのスペイン代表DFセルヒオ・ラモス。「CBでも点が獲れるところがすごく好き」というU-15日本代表候補CB大桃伶音(浦和ジュニアユース)が厚木北高戦で決勝点をたたき出した。前半8分、U-15代表候補はMF遠藤正志がPA内左へ抜け出して中央へラストパス。セットプレーの流れで前線に残っていた大桃は「トラップは少しずれましたけれど」と言いつつも、素早い立て直しから右足で正確にゴール右隅を射抜いた。敵陣ゴール前では「気持ち入ります」という大桃。ゴール前でのセンスと冷静さも見せる一撃だった。

 この日の第1試合、湘南ユース戦では自分たちが出場した後半の終盤に失点して0-1で敗戦。チームメートたちを高く評価しているからこそ、「自分たちなら絶対に勝てる」と悔しがった。そこから切り替えて臨んだ厚木北戦では、決勝点に加えて、自陣ゴール前でも気迫溢れるプレー。味方のピンチで自分が何とか食い止めようとする姿勢は、森山佳郎監督も評価していた。

 厚木北戦でキャプテンマークを巻いた大桃は「自分の特長であるヘディングであったり、両足のロングフィードであったり、ゴール前での身体を張った守備とか見てほしいです」と自身のストロングポイントについて説明する。カナダ人の父と日本人の母、身長180cmの恵まれた体躯を持つCBはこの試合、特長であるヘッドと身体を張った守りを発揮して雨中のタフな戦いでゴールを守り抜いた。

 夢は日本代表のW杯優勝。世界への想いは強い。だが昨年、U-16日本代表がAFC U-16選手権で準々決勝敗退するなど、各年代の日本代表がアジアで苦戦を強いられている現状も理解している。「世界って言っても実際アジアでも勝てていない状況。だから、今以上に努力して、世界というものを見続けて、世界を越えて行く勢いで、もっとこの日本がしっかりと戦わなければいけない」。今以上に努力を続けて、まずは現在のU-15日本代表がアジアを勝ち抜く力になる。

(取材・文 吉田太郎)

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