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ホーム開幕戦で“古巣”に敗北…神戸ネルシーニョ監督「後半の変化はポジティブ」

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[3.7 J1第1ステージ第1節 神戸0-1柏 ノエスタ]

 昨季まで柏レイソルで5年半にわたって指揮を執り、国内すべてのタイトルをもたらしたネルシーニョ監督を招聘したヴィッセル神戸。対する柏の指揮官は、フロントとしてともに常勝軍団を作り上げ、ネルシーニョ監督をよく知る吉田達磨監督。“因縁”を感じさせる両軍が、リーグ開幕から激突した。

「守備に回ってしまい、良い攻撃が出せなかった。(柏は)パスが上手いチームで、スペースを与えてしまい主導権を握られた前半だった」。前半をネルシーニョ監督はそう悔やんだ。立ち上がりは上手く対応していたが、徐々に柏のパスワークに翻弄されてペースをつかまれた。コンパクトな陣形を保つ柏を突破できず、攻めてもシュート0本。柏時代に幾度も采配で試合展開をひっくり返してきた指揮官は、ハーフタイムに早速交代のカードを2枚切った。後半18分にセットプレーの流れから失点してしまったものの、8本のシュートを放ち、押し込む時間もつくったことを「後半の変化はポジティブに考えたい」と振り返った。

「Jリーグの開幕戦ということ、意識しないとはいえネルシーニョがいる神戸ということで、勝手に緊張感もテンションも上がる」。そうこの試合に臨んだのは柏の吉田監督だ。だが、新監督の初陣ということで、「本当に(神戸の)データがなかった」と神戸対策に苦心したことを明かした。

 そこで吉田監督は「こう考えているんだろうな、ということを考えた」と、“ネルシーニョ対策”を講じたという。「予想していたメンバーと違った」が、戦い方は「予想通り」だった。記者からその具体的な内容を問われたが、「次もネルシーニョと試合をしますし、一緒に戦ってきた仲間として彼のチームに勝ってほしいので、ネルシーニョがこうするというのは僕のほうからは言えません」と語られることはなかった。

「(ACLで)3試合やって緊張感に慣れているということを活かして試合に入ることができた」という柏が勝利をつかんだ1stステージ。舞台を柏のホームに移す2ndステージは、約5か月後になる。ネルシーニョ監督の“勝者のメンタリティー”が浸透した神戸がリベンジを果たすのか、柏が返り討ちにするのか――。注目の一戦は、8月12日に行われる。

(取材・文 奥山典幸)

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