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若手が奮闘、C大阪とドローで勝ち点1の東京V「手応えは感じた」

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[3.8 J2第1節東京V1-1C大阪 味スタ]

 可能性をみせた一戦となった。東京ヴェルディはホームでセレッソ大阪と対戦し、1-1で引き分けた。後半2分に新戦力FWアラン・ピニェイロがゴールを奪うも、同34分にFKの流れから失点。その後に退場者を出し、10人となったC大阪の捨て身の攻撃を受けるも必死に耐え、勝ち点1をもぎ取った。

 試合後、今季主将を務めるDF井林章は「まだまだ修正しないといけないところはある」と話しながらも、「守備意識の高さが出ていた。みんな手応えを感じていたのは良かったと思う。出来るところ、出来ないところがハッキリしてよかった」と振り返った。

 立ち上がりは東京Vが試合を支配。ユース上がりのDF安西幸輝とDF安在和樹の両SBがタイミングを見計らい、果敢に上がっては攻撃へ絡んだ。ボランチで先発した高卒ルーキーMF三竿健斗は堂々のプレー。セカンドボールを拾っては、冷静にパスをさばいた。2列目では2種登録時代を含めると“5年目”となるFW南秀仁が淡々とゴールを伺い、積極的にシュートも放った。

 前半20分過ぎから押し込まれる場面も、GK佐藤優也が好セーブ。中盤でボールを失うシーンもあったが、全員で必死にボールを奪いにかかり、運動量を落とさない。0-0で前半を終えると、後半2分には待望のゴールも生まれた。しかし、0-1で迎えた後半34分にFKの流れからFWフォルランにゴールを許してしまい、失点。1-1に追いつかれた。猛攻を受けるも、ホームでの勝ち点1を手にしようと必死に耐えた。

 後半39分には相手FWパブロが2枚目の警告を受けて退場。直後に東京Vは安在に代わって、MF杉本竜士を投入。杉本が2列目へ入り、途中出場していたFW高木大輔が走力と守備力を買われる形で左SBへ入った。杉本が抜群のスピードで違いをみせるが、決定機につなげることはできず。最後の約5分、10人のC大阪を崩せずも、失点もせずに、1-1で試合を終えた。

 先制しながらのドローとはいえ、昇格候補筆頭のC大阪相手に取った大きな勝ち点1。なかでも1年目や2年目の若手選手の奮闘が目立ったほか、井林や三竿、ウェズレイなどは高さ勝負で負けないのを示していた。前線の新助っ人FWブルーノ・コウチーニョやアランとの連携面にこそ課題を残すが、彼らが溶け込めば、またひとつチームとしてのレベルは上がるはずだ。

 昨季を20位で終えた悔しさを晴らすシーズンへ。次節は敵地でJ3から昇格してきたツエーゲン金沢と戦う。井林は「相手は昇格してきた相手。ホーム開幕戦でモチベーション高く、初勝利を挙げようと向かってくる。そこに打ち負けないようにしないといけない」と強く誓った。次節こそ敵地で今季初勝利を手にするつもりだ。

(取材・文 片岡涼)

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