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川崎F、新メインスタンド完成のホーム開幕戦はドロー…神戸は2度のリード守れず

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[3.14 J1第1ステージ第2節 川崎F2-2神戸 等々力]

 J1第1ステージ第2節が14日、各地で行われ、川崎フロンターレは新メインスタンドの完成した等々力陸上競技場のお披露目となるホーム開幕戦でヴィッセル神戸と対戦し、2-2で引き分けた。

 川崎Fは3-1で快勝した横浜FMとの開幕戦と同じ先発メンバーながら、この日は4バックでスタート。11日に行われたU-22日本代表のミャンマー戦で、試合前のウォーミングアップ中に左ふくらはぎの違和感を訴え、先発を回避したMF大島僚太もスタメンに名を連ねた。
 7日の開幕戦で柏に0-1で敗れた神戸は先発3人を変更。DF増川隆洋、MFブエノ、FWマルキーニョスが先発を外れ、DF高橋祥平、MF小川慶治朗、MFフェフージンが今季初先発となり、フェフージンは先発で神戸デビューを果たした。[スタメン&布陣はコチラ]

 立ち上がりから主導権を握ったのはホームの川崎F。前半2分、MF中村憲剛がゴール前に浮き球のパスを入れると、DF岩波拓也の中途半端なクリアを拾ったMFエウシーニョが左足ミドルで狙ったが、枠を外れる。同5分には大島が右足ミドル。同12分にもFW大久保嘉人が右足で強烈なミドルシュートを放ち、GKの弾いたところにFW小林悠が詰めたが、シュートは決め切れなかった。

 守勢に回る時間の長い神戸だが、粘り強く我慢し、ワンチャンスを待った。すると前半29分、左サイドからDF安田理大、FWペドロ・ジュニオール、MF森岡亮太と細かくつなぎ、森岡のスルーパスに抜け出したFW渡邉千真がGKとの1対1から右足でゴールに流し込んだ。今季、F東京から完全移籍で加入した渡邉の移籍後初ゴールが神戸の今季初得点。少ないチャンスを生かし、先制に成功した。

 1点を追う展開となった川崎Fはさらに攻勢を強めるが、前半31分、FWレナトの決定的なシュートはゴール目前で高橋がクリア。神戸を押し込みながら最後の決め手を欠いた。神戸も同32分にDF奥井諒が森岡とのワンツーで右サイドをえぐり、マイナスのクロスに渡邉が頭で合わせたが、GKがキャッチ。追加点とはならず、前半は神戸の1点リードで折り返した。

 後半も攻める川崎F、守る神戸という展開が続く。押し込まれながらも体を張って耐えていた神戸だが、微妙な判定で同点に追いつかれた。川崎Fは後半14分、大島の浮き球のスルーパスからPA内に飛び出した小林が右足でボールを浮かせ、前に出てきたGKの頭上を越すと、ゴール前の大久保がヘディングシュート。必死に戻った神戸DF奥井がゴールラインぎりぎりで真上に蹴り上げたボールはクロスバーの下側を叩いてゴールライン上に落下し、ワンバウンドしてピッチ内に戻ってきたが、今村義朗主審はゴールラインを越えていたとして川崎Fの得点を認めた。

 神戸の選手は今村主審、渡辺智哉副審に猛抗議するが、判定は変わらない。大久保の2試合連続ゴールで1-1の同点となり、試合はさらに激しさを増した。神戸は後半27分、MFチョン・ウヨンの右CKに高橋が頭で合わせ、再びリードを奪う。大宮から完全移籍で加入した高橋の移籍後初ゴールで2-1と勝ち越したが、川崎Fはわずか1分後の後半28分、中村の自陣からのロングフィードに抜け出したレナトが左足で豪快にゴールネットを揺らし、すぐさま同点に追いついた。

 川崎Fは後半31分にレナト、34分にエウシーニョが強烈なミドルシュートを狙うが、いずれもGK山本海人がビッグセーブ。両チームが最後まで攻め合ったが、互いに3点目を奪うことはできず、そのまま2-2で勝ち点1を分け合った。川崎Fはホーム開幕戦を勝利で飾れず、開幕連勝ならず。神戸は今季初の勝ち点1を獲得したが、ネルシーニョ体制初勝利はお預けとなった。

(取材・文 西山紘平)

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