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[UAチャレンジカップ]実戦での強化に加え、身体づくりの意識向上!強豪校が試合間に栄養講習会

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「サッカーで実力出したかったら、ピッチ外が勝負だと思うんですよ。ピッチ外でどんな準備をしていくかが大事。誰でもピッチ内では意識高いですよ。だから、ピッチ外がいい選手をつくっていくと思っている。そこの意識の高さは凄く求めていますね」。12年度に夏冬全国大会へ出場した創造学園高(長野)の勝沢勝監督はサッカー選手におけるピッチ外の重要性を強調していた。その創造学園も参加している「第7回アンダーアーマーチャレンジカップ2015 SPRING」。この大会で特長的なことは、「試合だけやっていてもパフォーマンスが変わる訳ではない。だから何をしたらいいかというところで、トレーニングの講習会だったりとか、サプリメントの講習会を実施することによって、総合的に皆さんのパフォーマンスを上げることを目的としている」という理由で大会期間中に全チームの選手を対象とした栄養講習会やサッカークリニックが実施されていることだ。

 食事の重要性についてはFIFA(国際サッカー連盟)でも栄養のガイドラインを出して「食事はパフォーマンスに影響する。食事はトレーニングに非常に大きな影響を与えるため、適切な食事は高強度トレーニングをサポートする一方、病気やけがのリスクを減らす」と説明しているという。この日は株式会社ドームの管理栄養士、斉藤裕子さんを講師に各チームが順番に約30分間の栄養・サプリメント講習会を実施。「プレーをしたときに自分の思うようなプレーができなかった。何なんだろうと考えると思います。それをもっともっと紐づいて最終的に自分は何が足りないのかなと思った時に身体のことや栄養面のことを意識してもらいたい」という斉藤さんは、試合前日から当日の食事のポイントについて、また試合ウィーク中の食事について、そして試合後の早いタイミングでの栄養補給の必要性についてなどを説明した。

 そしてプロテインやサプリメントの正しい摂り方をアドバイス。運動を終えてからの30分以内に逃さず栄養補給することで「全然変わります」。プロテインでなくても牛乳やヨーグルトといったタンパク質となるものを運動直後に摂取することを勧めた。そして自分が何を強化したいのか考えることも。「適当に選んで『身体にいいから』ではなく、まずは自分はなぜそれを摂るのかしっかりと説明できるようにしてください」。選手からは「プロテインを低脂肪乳で割って飲むのはいいか」という質問も出て「運動直後であれば、最も吸収の良い水で飲むこと」など勧められていた。

 メジャーリーグで活躍するダルビッシュ有やロンドン五輪で日本を4位へ導いたCB鈴木大輔(柏)はアスリートがアスリートのために開発した真のスポーツサプリメント「DNS(Dome Nutrition System)」と契約中。鈴木の身体づくりへの意識の高さの話などを聞いた選手たちは、それぞれの取り組みを見直し、改善していくことを口にしていた。栃木の強豪、佐野日大高のDF高柳洸太(新3年)は「サッカー部で栄養講習会を受けているので知識はあるんですけど、食事のタイミングとかも教えてもらったので意識していきたい」と語り、身体のキレを向上させたいという名門・秋田商高(秋田)のMF山本隼主将(新3年)は「1年生の時に全国に出て身体のキレが足りないと思った。きょう、講習会を受けて感じたことは、練習後だけでは足りない。私生活の中から意識して常にコンディションを上げられるように意識していきたいです」と意気込んでいた。

「身体づくりは最高のパフォーマンスを出すための準備」という勝沢監督の指揮する創造学園は入学前のオリエンテーションから栄養講習会を受けているというほど、普段から身体づくりを意識している。MF西川浩平やFW大澤奨吾(ともに新3年)らは「怪我防止のためにプロテインと一日10杯のご飯を目指しています。(チームでは)プロテインを必ず摂るようにしています。(変化を実感しているのは)筋力。シュートを打つ時の威力です」と語り、今後へ向けては「怪我が多いので怪我防止のサプリメントを取りたい」「(より)一瞬のキレを上げたい」と意欲を口にしていた。ライバルとのわずかな差をつけるため、日常から行っている取り組みが目標を達成するための武器となる。

(取材・文 吉田太郎)
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