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大宮は決定機を生かせずに10人の札幌と分ける

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[3.29 J2第4節 大宮1-1札幌 NACK]

 J2は29日、第4節を各地で行い、NACK5スタジアム大宮では大宮アルディージャとコンサドーレ札幌が対戦した。ともに開幕から2勝1敗で迎えた両チームの激突は、大宮が優勢に試合を進めたものの、決定機を生かせずに後半16分から10人になっていた札幌と1-1で引き分けている。

 大宮はチーム内得点王でもあるDF河本裕之がコンディション不良で欠場。開幕戦で先発したDF横山知伸が最終ラインに入った。対する札幌もFW都倉賢がベンチ外。出場停止明けのFW宮澤裕樹が先発入り。GKもク・ソンユンに代わり、GK金山隼樹が今シーズン初先発している。
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 序盤はホームの大宮が攻勢になる。前半6分、セットプレーの流れから攻め残っていたDF菊地光将がボレーでゴールを狙うが、シュートは枠を捉えられない。同7分には自陣から菊地がロングボールを入れると、札幌DFが競ったボールを拾ったMF横谷繁がMF泉澤仁にパス。泉澤が胸トラップからボレーでゴールを狙ったが、これはGK金山に阻まれる。これで得たCKからFW富山貴光がヘディングでゴールを狙ったが、右に逸れて行った。12分にも大宮は右サイドの横谷のクロスにFW清水慎太郎がヘッドで合わせたが、GK金山の正面を突いて得点を挙げられない。

 ところが前半14分、札幌はMF稲本潤一のロングパスを受けたMF古田寛幸のドリブルからCKを得ると、このCKの際にPA内で稲本と宮沢が富山に倒されてPKを獲得。これをFWナザリトがゴール左に決めて、アウェーの札幌が1点をリードした。リズムをつかんだ大宮は、この直後にもゴール前で宮澤が最終ラインの裏をとり、GK加藤順大と1対1になるが、シュートは力なく加藤にキャッチされた。

 失点でリズムの狂った大宮も、最終ラインから前線にロングボールを送り、反撃に出る。前半25分には相手DFが競ったこぼれ球を拾った富山がドリブルを仕掛け、ファウルを誘発。FKを得ると、横谷がGK金山の逆を突いて直接ゴールに決め、試合を振り出しに戻した。追いついて勢いの出た大宮は、29分にもCKの流れからMFカルリーニョスがゴールを狙うが、DFパウロンにブロックされて得点できない。

 札幌3バックのサイドを突く大宮は、34分にも右SB渡部大輔がスペースに入り込んでボールを受け、ゴール前にクロスを入れる。懸命に戻ったパウロンがクリアーしたが、この形からチャンスをつくった。対する札幌も43分、CKから稲本がヘディングでゴールを狙ったが、GK加藤の好セーブに阻まれ、こちらも得点できない。このまま前半は1-1で折り返した。

 両チーム、選手交代のないまま迎えた後半の立ち上がり、札幌は宮澤、稲本が積極的にミドルシュートを放ち、ゴールを狙う。大宮も5分に左サイドからカルリーニョスがクロスを入れると、清水、横谷が飛び込んだが合わせられなかった。後半8分にも大宮は高い位置までボールを運び、横谷がPA内左サイドを突破。折り返しに泉澤が合わせたが、枠を捉えられずに決定機を生かせない。

 主導権を取り戻した大宮は、後半16分に相手のバックパスミスをさらった清水がドリブルを仕掛ける。そのまま行けばGKと1対1になるという局面で、パウロンが背後から悪質なタックルを見舞う。清水に負傷はなかったものの、一発退場となり、大宮は数的優位になる。距離のある位置からのFKをカルリーニョスが直接狙ったが、強烈なシュートはGK金山に防がれた。

 数的不利の札幌は、福森晃斗を最終ラインに下げ、宮澤を中盤の底に入れて3-4-2の布陣にする。膠着状態の中で、先に札幌ベンチが動く。後半29分にFW内村圭宏を下げて、MFニウドを投入した。31分に大宮は左サイドを泉澤が突破。クロスを清水がヘッドで合わせたが、ボールは右ポストに嫌われる。同32分に札幌は稲本を下げ、MF上里一将をピッチに送り出す。

 後半33分に大宮は富山を下げて、FW播戸竜二を投入。さらに35分には横谷を下げて、MF渡邉大剛を起用する。札幌を押し込む大宮だが、シュートを枠に飛ばせない。札幌は39分、左サイドからのクロスにナザリトが合わせるが、わずかにクロスバーを越えた。40分に大宮はカルリーニョスを下げ、MF大山啓輔を入れて交代カードを使い切る。大宮は札幌を押し込むものの、45分の泉澤のシュートが枠を逸れるなど、チャンスを生かしきれず。アディショナルタイムにナザリトを下げ、MF菊岡拓朗を投入した札幌に対し、大宮は前線に上がった菊地がヘッドでゴールを狙うが、枠を捉えられない。結局、試合は1-1のまま終了し、両チーム勝ち点1を分け合っている。

(取材・文 河合拓)
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