[3,29 ミズノカップIN香川予選リーグ第1節 静岡学園高 2-3 香川西高 瀬戸大橋記念公園球技場]

　全国の強豪16校が優勝を争う第3回ミズノカップU-18 IN うどん県(香川)2015が29日、香川県の瀬戸大橋記念公園で開幕。地元・香川西高(香川)はMF秋山和大(新3年)の決勝ゴールによって3-2で静岡学園高(静岡)に逆転勝ちした。

　全国高校選手権8強の静岡学園はMF旗手怜央ら3年生が清水フェスティバルに出場中。ミズノカップはAチームの新2年生メンバーで臨んできていた。それでも選手権で活躍したGK山ノ井拓己やMF若山修平、MF戸田大智といったレギュラー格の選手も擁する静岡学園に香川西は2度のビハインドを跳ね返して逆転勝ちした。

　前半16分、静岡学園は期待のドリブラー、MF白川大吾廊(新2年)が個人技から先制ゴール。だが、香川西は20分に左サイドをえぐったエースFW蓮井翔(新3年)の折り返しをG大阪ジュニアユース出身の注目1年生、FW高木慎也がスライディングシュートで押し込んで同点に追いつく。

　静岡学園は後半2分にも白川が右足アウトにかけた技ありのミドルシュートで勝ち越し。さらに戸田のスルーパスから決定機をつくる。だが香川西は12分に高木が左足ボレーを叩き込んで同点に追いつくと、22分にも秋山がヘディングシュートを決めて逆転した。

　香川西は前半、相手のドリブル、そして奪われた後の切り替えの速い守備の前にボールを保持されて守勢になった。それでもハーフタイムに大浦恭敬監督が「なぜ彼らがドリブルできるかというと、彼らがドリブルを得意にしていることもあるけれど、奪われた後にすぐ切り替えて守備するという約束事があるからやないか」と選手たちにヒントを授けると、後半は香川西も切り替え速い守備で対抗。相手にボールを握られる時間を減らすと、自慢の走力が活きた後半に試合をひっくり返した。

　香川西は選手権出場のGK樫根成生人(新3年)が負傷離脱中だが、1年時から起用されてきた秋山やMF吉良朋紀(新3年)を中心にチームは徐々に良くなってきている。昨年、一昨年のこの時期に比べると指揮官も「戦えますよ」という今年の香川西。今大会直前のフェスティバルでは日章学園高や大阪桐蔭高といった強豪にも勝利しているという香川西がプリンスリーグ開幕を前に今大会で大暴れする。

(取材・文　吉田太郎)

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