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スモールフィールドサッカーに適した「NikeFootballX」を山口蛍も絶賛「ボールタッチが変わる」

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 セレッソ大阪をキャプテンとして牽引するMF山口蛍。チームのJ2降格や自身の負傷など、苦しいことの多かった昨シーズンを乗り越えてピッチに帰って来た。新たに発足したハリル・ジャパンにもJ2から唯一選出され、期待を一身に集める山口に、新たにNIKEから展開される「NikeFootballX」について、そして開幕したばかりの2015シーズンについて話を聞いた。

以下、インタビュー

―ブラジルやスペインからは、フットサルやストリートサッカー出身の選手も出てきています。そうしたスモールサイドフットボールは、11人制サッカーにも生きてくると感じますか?
「すごく生きると思いますよ。僕自身はあまりそういう経験はありませんが、ボールタッチであったり、フェイントであったりを小さいときに身に付けておけば生きてくると思いますし、僕ももっとやっておけばよかったなと、今は思います。サッカーにも生きる細かい技術を身に付けるためにも、小さいときにやるといいと思います」

―今回、ナイキからはスモールサイドフットボールに特化したシューズのコレクション『NikeFootballX』が出ます。
「ボールタッチとか、そういうものはすごく変わってくると思いますね」

―山口選手がシューズに求めるものとは?
「僕は軽さを一番に求めます。どれだけ走るか、っていうのが僕の特長だと思うので、その良さを出すためにできるだけ軽いシューズを履きたいので、軽さは求めますね。あとは緩いのが好きではないので、がっちりとフィットしているシューズが好きですね」

―こういうスモールサイドフットボールが、サッカーにも生きるというのはありますか?
「ボール回しはすごく良いと思いますよ。バルセロナが毎回練習の前にやっているような鳥かごとか、あれはすごく必要だと思います。バルセロナの鳥かごを見ても全部ワンタッチですけど、かつパススピード、精度は備わっている。あのレベルまで高められると、試合にもそれは出せるなと思いますよね。ただ、若いときにやるのと、キャリアを重ねてからやるのでは違うと思うので、早いうちに慣れるのが良いとは思いますね」

―山口選手は鳥かごのような練習は得意?
「テクニシャンではないので、そういうのは得意ではないですが、細かいプレーは好きでしたね」

―具体的には、どのようにサッカーに生きてくるでしょうか?
「鳥かごもそうですが、片方のサイドに相手を寄せておいて、素早く逆サイドに展開するっていうのは、試合中のどの場面にもあることだから、すごく生きるのではないかなと思います。試合で狭いゾーンでプレーするときに、鳥かごをいっぱいやっていたり、鳥かごをやっているときに、そういう状況を意識するだけで、練習していたことが出たなと。崩しだったり、ワンツーだったりが出てきたりすると思います」

―C大阪はユース育ちの選手が多く、とても技術が高い印象です。何か特別な練習はしていたのでしょうか?
「そこまでやった記憶はないですね。走り込みは多かったですけど(笑)。上でいうと曜一朗くん(柿谷曜一朗)もそうだし、下でいうとタカ(扇原貴宏)とか、タクミ(南野拓実)になってきますけど、僕はそこまで足元の技術があるタイプではないことを自覚している中でも、他の選手たちは足元の技術があるなと思いますね。それは、キヨくん(清武弘嗣)も加入したときに『ユースの奴らはめっちゃうまい』って言ってくれていましたけど、そこまで特別に何かをやっていた印象はないんですよね。他のユースチームの様子が分からないので、何とも言えないのですが、今、トップチームに上がっている選手はみんなうまいですね」

―そのC大阪で、今シーズンもキャプテンを務めることになりました。2年目ということで、昨年と比べて違う部分はありますか?
「昨年はいろいろなことを考えすぎていましたね。昨年よりは今年の方が余裕を持って、キャプテンという立場をやることができていると思います。昨年は厳しくなると自分で理解していた中で、あえてキャプテンをやることで、プレーヤーとしても、人間としても成長できると思ってやらせてもらいました」

―今シーズンは、少し余裕を持てているのですね?
「昨年はいろいろなことがあり過ぎましたからね。それに比べると、全然、今年はマシです。J2からJ1に上がらないといけないというプレッシャーはありますが、去年の方がいろいろと盛りだくさんだったのでね」

―オフには海外移籍の話題もありました。C大阪に残留するかどうか、悩んだ部分もあったのではないですか。
「それはすごく答えにくい話でもあるのですが、(いつか海外でプレーしたいという)自分の夢もありましたし、その中でいろいろな人と相談してチームに残ることが一番かなと思って決断しました」

―柿谷曜一朗選手や南野拓実選手も海外に行き、刺激を受けている部分もあるのではないですか。
「刺激というか、拓実の場合は『どうしたらいい?』とか、相談してきていたので。でも、彼は行くべきだったと思いますし、それだけの能力を持っているので、もっと早く海外に出ても良かったのかなと思っています。チームとしてやっぱり抜けられると痛いのは、当然ありましたけど、彼は世界と戦っていける選手だと思うので、『行った方がいいんじゃないか』とアドバイスはしました」

―後押ししてあげたんですね。
「そうですね」

―それに対して、自身が残ると決めた一番の決め手は何だったのでしょうか?
「チームをJ1に戻したいという気持ちがありました。個人のコンディションを考えても、ケガ明けということもありましたし、ケガをしてから試合もしていなかったので、そういう不安もあったので決断しました。ただ、J2で戦うことに関しては、迷いはありませんでした。国内に残るのであればセレッソでということは決めていましたからね」

―今季はJ1復帰を目指すC大阪ですが、かなり選手層が厚くなりましたよね。
「そうですね。戦力自体は、もしかすると昨年よりも上かもしれませんし、やっていても、すごく手応えを感じています。良い方向に進んでいると思います」

―昨シーズンは、何がうまくいかなかったと感じていますか?
「明確なスタイルっていうのがはっきりしなかったことですね。ポポヴィッチ監督でスタートして、そこまで順位的にも悪くはなかったし、巻き返せる順位だったのですが、そこで監督が変わり、またイチからやり直しになった。さらに、その監督もすぐに代わってということがあって、1年を通じてスタイルが確立できなかったのかなと思います」

―歯車が狂ったとき、拠り所がなかったわけですね。
「まぁ、そうですね」

―個人的にもケガに苦しめられました。
「あれだけ長い期間、ケガしたということはありませんでした」

―よく『ケガして得られたことがある』と言いますが、山口選手は何か得られたものはありますか?
「ケガしてわかったことは、そんなにありません。あえていえば、ケアをする大切さですかね。ケガをしているときはケガを治すことしか意識していなかったので、それ以外のことは見えていませんでした」

―国立スポーツ科学センター(JISS)での治療で他競技のアスリートと接する機会もあったと思いますが、そこで得た刺激などは?
「それも、そんなにないですね。自分よりももっと大きなケガであそこに来ている人がいたので、そういう人たちと一緒にやって『これくらいのケガで、下を向いていられないな』とは思いました」

―チームを外から見ながら感じていたことは?
「自分が試合に出られていないから、自分がチームに貢献できていない悔しさが最初にありました。とにかく治さないとチームに貢献することはできないので、治すことだけを考えてやっていました。これまで練習後にストレッチとか、マッサージを受けたりしていなかったのですが、あのケガをしてからは、そういうこともやるようになりました。今シーズンの個人的な目標には『ケガをしないこと』を挙げています。ケガをしてしまうと試合にも出られなくなるし、それが一番、良くないと思う。自分がケガをしていなければ、チームを何とかできていたかもしれない。そういう悔しさを味わったし、同じ悔しさは味わいたくないですね」

―チームは今シーズン、パウロ・アウトゥオリ監督の下で始動しました。
「キャンプを通じてもやりたいことを理解していますし、やろうとしていることもできていると思うので、みんなが手応えをつかんでいると思います」

―山口選手はアンカーというポジションを務めています。監督からは何を求められていますか?
「あまり多くは求められていないですね。みんなが、個人的に何かを求められていることは特にないし、チームとしてやっていくことに対して、どれだけ全員ができるかっていうのと、イメージを共有してできるかということなので。誰かが個人的に何かを求められるっていうことはないですね」

―山口選手は、飛び出していける豊富な運動量も持ち味だと思います。アンカーになると、そこが少し後ろに比重を置くことになるかなと思いますが。
「まぁ、それはもちろんありますが、仕方がないと思いますし、その分守備でしっかりチームに貢献出来たらいいなというのがあるので、そこまで悲観はしていません」

―ご自身で描いている理想のアンカー像というのは?
「別に誰というのは全然ないですね。チームを助けられる選手になりたいっていうのはあります。攻撃にも守備にもそうですが、チームを勝利に導ける選手になりたいです」

―セントラルハーフでプレーしていた昨年はチリ代表のアルトゥール・ビダル選手を参考にしていると話していました。いま、プレーを参考にしている選手はいますか?
「アルゼンチン代表のハビエル・マスチェラーノですね。カバーリング、カウンターの潰し方はうまいし、世界でも一番かなと思います。そういうところは参考にしたいですね。特にJ2はカウンターがすごく速いチームが多いなという印象があるので。実際に、これまで戦った中でも、つないでくるっていうよりは、守ってカウンターをしてくるチームが多いですし、その怖さを感じています。そこを潰すことが僕に求められていることだとも思うので、気を付けたいですね」

―C大阪がJ2を戦うときも、日本代表がアジア予選を戦うときも、対戦相手は引いてくると思います。その引いた相手を崩すために、山口選手が必要だと感じていることとは何でしょうか。
「やっぱり幅を広く使うというか、守備を固めている相手に対して、真ん中を崩すのはバルセロナくらいしかできないと思うんです。そうなると、あえて真ん中に寄せておいて、サイドに大きく展開して、サイドから崩していくことが大事になってくると思います。そのためには共通意識が大切になるでしょうね。狭いエリアでつないで、広いエリアに持って行きたいと思っても、全員にその意思がなければ、狭い所に突っ込んで行ってしまうかもしれません。全員の共通意識は必要だと思いますし、それができているのがバルセロナだと思います。だから、ああやって特殊ですけど、真ん中からも崩せるのだと思います。あとはメッシっていう絶対的な個の力があってこそのあの打開力でしょうね」

―目指すのはバルセロナのスタイル?
「目指すべき、究極のところはそこだと思いますね。でも、あそこまで飛び抜けた個っていうのは、今後、何年も出てこないでしょうけど。それくらいの個の力なので難しい所ではあると思いますが、メッシの場合は簡単に一人で3人くらいはがせるから、真ん中が空いて来たりする。それはなかなか難しいかなと思います。メッシとか、ネイマールとか、個もあるからこそ、バルセロナの攻撃は強力だと思いますが、その他のつなぎというのは参考にできる部分だと思います」

―C大阪において、山口選手が個の部分で期待する選手はいますか?
「誰だろう。パブロか、タマさん(玉田圭司)ですね。タマさんは大宮戦で2ゴールを挙げてくれましたが、まだ探り探りだと思う。俺らがもっとタマさんを生かせれば、もっと点も取ってくれるんじゃないかなと思います。そこまで合っていないということもないのですが、僕たちももっとうまく引き出せると思いますし、勝ちながらも『まだまだできる』と思えているので、とても良いスタートを切れていると思いますね。内容ももっと良くなるし、点ももっと取れるようになると思います」

―最後に今シーズンへの決意をお願いします。
「ケガをしないということと、1年で絶対にJ1に上がらないといけないと思っています。上がるにしても、2位で上がるのではなく、優勝して上がりたいっていうのがあるので、去年落ちたときの後の試合、アウェーでも結構、サポーターは応援に来てくれたので、そういう人たちに何か返したい。そういうのを含めて優勝して上がりたいですね」

―ブラジル大会以降、離れている日本代表については?
「ブラジルで、国中の期待を背負ってピッチに立つという経験をさせてもらいました。世界と戦って感じることは多かったし、より自分の得意なプレーを伸ばせば、もっと成長できると感じました。もちろん、また選ばれたい気持ちはあります。でも、今シーズンはJ2だし、なかなか選ばれるのも厳しいかなと思うので、代表のことはあまり考えずに、まずはチームを最優先に考えます。代表はチームでしっかり結果を出して、初めて選ばれる場所です。チームの前に、代表がくることはないと思うので、まずはチームを優先にやりたいと思います」

[商品概要]
●プロダクト名
ナイキ マジスタ プロキシモ TF
ナイキ マーキュリアル プロキシモ ストリート IC

●プロダクト説明
フットボールスパイクのテクノロジーを、少人数制のスタイルや、ゲームが行われる路面に合わせてデザインした、リミックス版のマジスタXとマーキュリアルXなどからなるNikeFootballX

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