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[ミズノカップIN香川]復活の橋本祥が7か月ぶりゴール!津工が後半3発で静岡学園に逆転勝ち!

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[3.30 ミズノカップIN香川予選リーグ第2節 静岡学園高 2-3 津工高 香川県営サッカー・ラグビー場]

 第3回ミズノカップU-18 IN うどん県(香川)2015は30日、予選リーグ2日目の16試合を行った。グループA第2節の静岡学園高(静岡)対津工高(三重)戦は津工が後半の3ゴールによって3-2で逆転勝ちした。

 先制したのは新2年生メンバーで臨んでいる静岡学園だった。前半8分、左サイドから中央へ切れ込んだMF白川大吾廊(新2年)が右足シュートをゴール左隅へねじ込んで先制。対する津工は12分、スルーパスで独走したMF東出壮太(新2年)がGKと1対1となるが、距離を詰めた静岡学園GK田原智司(新2年)に打たされる形となり、右足でストップされてしまう。逆に静岡学園は18分、MF戸田大智(新2年)のスルーパスのこぼれ球をしたたかに狙っていた白川が相手守備陣から横取りする形で奪うと、右サイドでDFを外してそのまま左足シュートをゴールへ叩き込んだ。

 一方の津工は18分にMF鈴木宏河(新3年)、35分にはMF稲垣諒(新3年)がスルーパスで抜け出したものの、ビッグチャンスを活かすことができない。静岡学園は指揮を執った小池公人コーチが「3バックから4バックにして繋ぎやすくなった。前半は昨日の課題が修正できた」と語ったように、前半はビルドアップでボールがよく動き、白川や戸田、MF若山修平(新2年)がそれに絡むと攻撃の精度が増した。前半は大きなピンチもあったが、2-0で終える。

 だが、小池コーチが「メンタルが弱いです。必死さがない。活躍したいとか、湧いてくるものが感じられない。個人がちゃんと戦えば、(静岡学園には)共通するものがある。でも個人がやるべきことをやらなければ出ない。オマエらには覚悟が足りない、と言いました」と指摘したように、マジメではあるが、もう一歩が出ない、球際で激しさを欠くなど、若いチームは露呈した課題にミスが重なり、逆転負けしてしまう。

 中盤で橋本賢治(新3年)が運動量を発揮して最終ラインも決定的な仕事をさせなかった津工は、左SB北川和弥(新3年)が思い切った攻撃参加を見せ、また怪我から復活した東出、鈴木、稲垣がそのスピードで相手の背後を襲う。後半17分には、東出のスルーパスで最終ラインを突破した稲垣がそのままGKとの1対1から追撃ゴール。さらに23分には右サイドを破った稲垣の折り返しをFW橋本祥英(新2年)が押し込んで同点に追いついた。それも長期離脱から復活した橋本祥にとっては約7か月ぶりのゴール。「7か月ぶりに決められて良かった。幸せでした」と振り返る橋本祥のゴールで津工の選手は完全に乗った。

 後半35分には東出がPAでファウルを誘い、PKを獲得。これを稲垣が右足で決めて3-2と試合をひっくり返した。見事な逆転勝ちで前日の近大和歌山戦に続く連勝を飾った津工の藤田一豊監督は「昨日ひとつ勝ったら十分だったのに」と微笑。決勝点の稲垣は「練習試合でも結果が出ていなかったけれど、今はみんなが走れている。身体が張れているし、集中できている」と好調の要因を分析した。グループ1位を懸けた香川西高戦では惜敗して決勝トーナメント進出は逃したものの、この後始まるリーグ戦や全国高校総体予選へ向けて弾みとなる大会となった。

[写真]津工は橋本祥(右)の同点ゴールなど後半3発で逆転勝ち

(取材・文 吉田太郎)
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