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[ミズノカップIN香川]香川西が“したたか”な勝利、近大和歌山は反撃実らず

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[3.30 ミズノカップIN香川予選リーグ第2節 香川西高 1-0 近大和歌山高 香川県営サッカー・ラグビー場サブ]

 第3回ミズノカップU-18 IN うどん県(香川)2015グループA第2節、香川西高(香川)対近大和歌山高(和歌山)戦は、香川西がFW蓮井翔(新3年)の決勝ゴールによって1-0で勝利。これで2連勝とした香川西は津工高との最終節も1-0で制して決勝トーナメント進出を決めた。

 香川西は前半11分、MF秋山和大(新3年)のCKからトリックプレー。蓮井が決めてリードを奪った。MF吉良朋紀(新3年)が「立ち上がりに1点取って後半は楽に試合することができた」と語る香川西は、吉良やFW池浦敦樹(新3年)が前線からの切り替え速い守備。個々がハードワークを欠かさず、ペースを崩さずに試合を進めて行く。また守備的ボランチのMF馬越昭太(新3年)が中盤で献身的な動きを見せれば、CB藤元将平(新3年)を中心とした最終ラインも相手に決定機なシーンをつくらさない。

 吉良が「無失点で行こうとなっていた。1点取られるとポンポンとシュートを決められてしまう。ゼロにこだわってやっていた」という香川西は守備意識高く隙を見せない。そして後半も左サイドを縦に切れ込むMF秋山和大(新3年)が決定的なクロス。また28分には吉良とのコンビで右サイドを破ったMF万波朋彦(新3年)の折り返しからビッグチャンスを作るなど、リスクを回避して試合をコントロールしながらも、2点目をしたたかに狙い続けて勝利した。

 一方、今年、新2年生主体の陣容となっている近大和歌山は藪真啓監督の「攻撃のところにウェートをかけよう。アグレッシブに行こう」というメッセージの中、ボールを握る時間を増やしていたが、ゴール前でのアイディア、力強さを出すことができなかった。1年生時から試合に出てきたMF伊藤誠祥(新2年)のゲームメークや、ドリブルで長い距離を運ぶことのできるFW森下敬介(新2年)の突破などから反撃。だが、前日の津工戦同様にボールを握っているものの、いい形でのフィニッシュにまで繋げることができなかった。

「前向けば1人、2人くらいかわして突破できる」と自信を見せる森下は「PA付近までボールを運べたけれど、(自分も含めて)ゴール前でのアイディアがなかった。もっと相手の嫌なところに入っていかないといけない」と個人、チームとしての課題を口にした。伊藤、森下は下級生ではあるものの、昨年の経験者としてチームを引っ張っていかなければならない存在。それだけに伊藤は「全国で戦えるようにもっと、引っ張っていかなければいけない。(シーズンは)まだまだこれから。伸びて行くと思う」と力を込めた。最終節の静岡学園高戦ではMF鞍野海人(新2年)が今大会チーム初得点となる先制点。3連敗に終わったものの、若いチームにとってミズノカップは貴重な経験を積む機会となった。

[写真]前半11分、香川西は蓮井(左端)が先制点

(取材・文 吉田太郎)
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