[3.31 ミズノカップIN香川準決勝 明徳義塾高 0-2 興國高 瀬戸大橋記念公園球技場]

　高校年代の強豪16チームが優勝を争った第3回ミズノカップU-18 IN うどん県(香川)2015は31日、準決勝と決勝を行い、興國高(大阪)は明徳義塾高との準決勝を2-0で勝利した。

　前半10分、FW武村萌生(新2年)のゴールで先制した興國は後半開始直後にもFW中野勝太(新2年)が右サイドからドライブ回転をかけた右足シュートを叩き込んで2-0と突き放す。

　明徳義塾は相手のプレスが甘くなったところでスペースへと蹴り込むと、FW竹内優太(2年)やFW後田翔太(新1年)が鋭い動きでつっかけていく。ミスも出て攻撃のリズムを崩した興國だが、左サイドで運動能力の高さを見せつけていたFW小國憲弥(新3年)と、右サイドでランニングを繰り返す中野の動きが攻守両面で相手を苦しめる。24分には左45度から仕掛けた武村のループパスにDFの背後を突いた中野が飛び込んで決定的な右足シュート。これはGKのビッグセーブに阻まれたが、直後にも敵陣でインターセプトした小國の右足シュートがゴールを脅かす。

　最終ラインからボールを動かし、武村がスイッチ役となってチャンスをつくる興國に対し、明徳義塾も中盤で献身的な動きを見せるMF三田村基俊(新3年)の落としからMF森田崇文(新3年)が右足シュートを打ちこみ、守備面でも最終ラインの中央でチームを鼓舞していたCB濱口俊介(新2年)中心によく粘っていた。運動量を落とさずに良く走っていたが、こちらも運動量に自信を持つ興國は相手を上回る走りと技術で攻め勝った。

　中野は「正直まだ点は入りました。決定力不足がまだあるけれど、そこを改善したら、ボクたちはまだ強いチームになる。大量得点獲れると思います。ポゼッションは大阪、全国でもトップレベルだと思う。今、バルサスタイルというか、ポゼッションチームはなかなかいない。後ろはしっかり回してくれるんでボクらはガンガン攻めるだけです」。技術のある選手が走る興國。前線から非常に果敢なプレスをかける一方で、FWの戻りの遅れなどに付け込まれることもあった。だが、MF高原大知やMF宮城和也(ともに3年)が穴を埋め、CB長井一真(新2年)とCB吉岡陸(新3年)が空中戦で競り勝つなど最後まで得点を許さずに勝ち切った。

(取材・文　吉田太郎)

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