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FKキッカー渇望のハリルJに救世主?磐田MF小林超ロングFK弾「俺がいるよって言いたい」

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[4.5 J2第6節 横浜FC2-3磐田 ニッパツ]

 ジュビロ磐田は5日、敵地で横浜FCと対戦し、3-2で勝利した。FW三浦知良に先制点を許すなど、前半38分までに2点のビハインドを背負ったが、前半アディショナルタイムにMF小林祐希のFK弾で1点差に迫ると、後半32分には小林のこの日2点目で同点。同40分には途中出場のMF松浦拓弥が逆転弾を突き刺した。3連勝の磐田は勝ち点を15に伸ばして、首位をキープした。

 前半ラストチャンスで奪った直接FK弾が、完全に流れを変えた。磐田はペナルティーエリアよりもセンターサークルの方が近い位置でFKを獲得。しかし、ボールをセットした小林は、迷いなく直接ゴールを狙った。

「小さいころから蹴っているから、自信を持って蹴るだけだった。クラブユース(東京Vユース)の時にマリノスユースと対戦した時もあの位置から決めていた。それを思い出して、いけるんじゃないかなと思った」

 左足から放たれたシュートは、壁を越えて、ゴール右隅に向かう。超ロングFK弾を決めた小林は「狙い通り。あれですべて決まったかなと思います」と、してやったり。背番号4は後半32分にも右サイドからクロス気味のシュートが枠を捕える同点弾を記録するなど、磐田に勝ち点3を手繰り寄せた。

 日本代表に就任したバヒド・ハリルホジッチ監督の発言が、小林に刺激を与えている。3月30日に行った公式会見でハリルホジッチ監督は「日本代表はここ数年、FKから得点がほとんど入っていないのではないか」と指摘。絶対的なFKキッカーの不在を嘆いていた。

 3月29日の大分戦でも直接FK弾を突き刺している小林。「今後も決めていければ」と話すと、「代表の監督もフリーキッカーがいないと言っていたみたいなので」とニヤリ。「俺がいるよって言いたいです」と堂々胸を張った。

 現役時代、FKの名手として鳴らした名波浩監督も成長を認める。ただ、「前日、前々日のシュート練習で、すごいボールを蹴っていたので、可能性はあった」としたものの、「まだまだ軽いプレーもある」と釘を刺す。「そこは彼にも言い続けている。我々の中心選手である以上、今後も常に言っていきたい」と、手綱を緩めることはしなかった。

(取材・文 児玉幸洋)

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