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[MOM341]早稲田大FW宮本拓弥(4年)_清水MF本田の言葉で意識改革!!値千金の決勝弾

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[4.5 第89回関東大学リーグ 早稲田大1-0国士舘大 駒沢]

 迷うことなく、豪快に右足を振り抜いた。早稲田大FW宮本拓弥(4年=流通経済大柏)が放ったシュートはゴールネットへ突き刺さった。この得点が決勝点となり、19年ぶりの関東リーグ制覇を目指す早稲田大は白星発進に成功した。

 試合後、「ゴールする前も何本か自分が意図したプレーがあったので。今日は入るんじゃないかなと思っていた」と話した宮本は、開幕弾につながる一つのアドバイスがあったことを明かした。

 今年2月に清水エスパルスの鹿児島キャンプへ参加した宮本。初日はプロのスピードや判断の早さへ圧倒された。しかし、大榎克己監督から「慣れだよ」と声をかけられ迎えた2日目は、ゲームで点を挙げるなど、すっかり馴染んでプレーすることができたという。

 清水のキャンプで得たものは、それだけではなかった。パスの出し手だったMF本田拓也から「(宮本は)シュート力があるから、相手を完全にかわさなくても、早い段階でシュートを打っても入るんじゃないか」とアドバイスを受けたのだ。

 この言葉を自身へ刻んだ宮本。迎えた開幕戦・国士舘大戦の後半34分、味方のパスをPA右で受けると迫り来るDFに臆することなく、素早い振りでシュートを放った。角度の無い位置からのボールはゴールネットへ突き刺さった。宮本は「まさに今日の得点も、ボールを受けた瞬間に打った」と本田のアドバイス通りに生まれた得点だったと明かす。

 値千金のゴールを決めたストライカーについて、早稲田大の古賀聡監督は「パワーはあるんですが、今まではクロスバーを越えることが多かった」と苦笑いしながらも「元々、左右関係なく蹴れますし、身体能力は持っているので。シュートに対しての速さという意識をJクラブの練習に参加するなかで言われたようで。その意識がプレーに現れた」と称えた。今後へは「相手にマークをされてもゴールを奪えるだけの力を身につけて欲しい」と期待を寄せる。

 今季の目標を「1試合1得点」に掲げた宮本。大学4年目にして自身初となる開幕弾を沈め、好スタートを切った。この流れを続け、ゴールを量産し、早稲田大を19年ぶりの栄冠に導く。その先には夢のプロ入りも待っているはずだ。

(取材・文 片岡涼)

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